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02

すると、タイミングがいいのか悪いのか、ただいまー!の声が寝室に届いた。
寝ていた純がピクリと動き、起き上がった。

「おはよ。」
「…おはよ…私、寝ちゃって…って、あれ、太一?!」
「おー。ただいま。」
「え、な、なんで…」

俺が答えるより先に寝室の扉がバーンと開かれ、愛しい愛しい息子の姿が飛び込んできた。

「ママ、ただいまー!あー、パパもいるー!」
「おー、おかえり。」

息子は俺の姿を見つけると、ピョーンと俺に飛びついてきた。
うん、かわいい。
そして、その様子を微笑みながら見つめる純。
うん、かわいい。
俺の家族ってなんでこんなに可愛くて愛おしいんだろう。

「パパ、もうお仕事ない?僕と遊んでくれる?」
「おぅ。じゃあ、リビング行くか!」
「うん!ママもね!」
「はいはい。」


忙しい毎日に不満があったわけじゃない。
だけど、こうやって大好きな家族とのんびり過ごすのも悪くない。

仕事もプライベートも充実してる俺は幸せ者だ。


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