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02

「昨日、お母さんと焼いたんだー。はい、あげるね。」
「お、サンキュー。じゃなくて!なんであるんだよ!」

突然行けば、お菓子はない。
つまり、いたずらが出来る!
太一のそんな考えはあっさりと崩れ去った。

「ね、ね、太一。トリックオアトリート!」
「え?」
「トリックオアトリート!」

太一はまさか自分が言われるとは思っておらず、お菓子など持ってきていない。
唯一あると言えば、純に先ほどもらったクッキーのみ。

「…これじゃ、ダメ?」
「ダメ。」
「だよなー。」
「いたずら、だね!」

純はそう言うと、太一のほっぺたにキスをした。

「な…な、な…い、いまっ…!」
「奪っちゃった!」

太一は顔を真っ赤にさせ、来年こそは…と早くも来年のリベンジを誓うのだった。


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