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02

ソファーに戻ると、はい、と純の手にあるアイスのうちの一本を渡された。

「ん、サンキュ」

純からアイスを受け取り、口に運ぶ。
口の中に広がる冷たさに一気にテンションがあがる。
ふ、と純の方をみれば、当然、純もアイスを食べていたわけなのだが。

やばい。
なにがって、とりあえず、やばい!
ふ、と夏休み前にしたクラスメイトとの会話が頭に浮かんだ。


*****

「女の子がアイス食べてるのってなんかエロくね?」
「はぁ?」
「あ、アイスって言っても、棒のやつな」
「あー、それ、分かるかもしんねー。特にバニラとかストロベリーとかな!」
「そうそう!一気に口に入れるのもあり、ちょこちょこ舐めるのもあり!みたいな。」
「すげぇわかる!八神も分かるっしょ?佐藤がいるもんなー!」
「なんのことだかさっぱりわかんねーよ!」

*****


くしくも、純が持ってきたアイスはバニラで。
あれはこういうことだったのか!と今更納得。
そして、純は舐めながら食べるタイプだったのかー、と思いつつ、脳内で違うもの、にちゃっかり変換してみたり。
数年前ならこんなこと考えたりしなかったのに、いつの間にか俺も大人になってたんだな、うん。


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