lover complex2



「おあいて2君とは…付き合ってない…ただの同期…」

なまえの言葉に彼は安心した。

「お願い…正直に答えたからもう止めて…?」

「そうだね。止めるよ」

彼女が懇願する様に彼を見つめれば、にっこりと優しく微笑みながだ返ってきたその言葉に見せる安堵の表情。

「じゃあ、先輩、挿れるね…」

それを尻目におあいては濡れた衣類を脱ぎ捨て、正面から自分自身をなまえの秘密の入口に当てがった。

「えっ!?ちょっと!?」

なまえが安心したのも束の間、その次の彼の行動に動揺が走る。
慌てて身体を動かして抵抗しようとするも、彼に大きく股を開かされた状態では身動きが取れなくなっていた。

「僕は確かに"止める"っていったけど、"終わりにする"なんて一言も言ってないよ?」

おあいてはそんな彼女を上から見下ろしながら意地悪く微笑むばかり。

「ダメ…お願い…はぁっ!んっ…」

口では未だに拒絶をするも、なまえはすでに身体に力は入らず抵抗できない状態となっていた。

「先輩、僕のモノになって…?」

耳許でそう囁いたおあいては、先端を花弁へと埋め込みそのまま腰を進めた。


「うあっ…あぁっ」

おあいての肉棒に正面から抉られ、なまえは快楽の渦に巻き込まれようとしていた。

「はぁっ…先輩は酷いよ…!
僕に気を持たせながら、他の男と仲良くするんだもん…」

フローリングには2人の濡れた衣服が散乱し、雨水と互いの汗も滴っている。
肌を滑ったそれらは床に水たまりを作っていた。
おあいてが腰の動きはそのままになまえの頬に右手を伸ばす。

「なまえ先輩…僕はずっと先輩の事が好きだったんだよ?」

ぐちゅぐちゅと中を擦りながら、おあいては言葉を続ける。

かつて、おあいてが新入社員として配属された部署でなまえが指導係だったのだ。
それから数年間、ペアでずっと仕事をしていた。
なまえは丁寧におあいてを指導し、細かいミスまで厳しく指摘するが、彼が落ち込んだ時には励ましていた。
2人は仕事の辛さも喜びも全部分かち合ってきた。
おあいてにとってなまえは社会人としての憧れだった。
そして、それが恋愛感情に変化するのに、時間はかからなかった。


「はぁ…ん……」

彼の肉棒の刺激に、なまえの膣内が反応し愛液が溢れてくる。

「なまえが僕を弟としてしか見てない事は知ってたよ?
でも、僕はずっと…」

「ひゃあっ!?やぁ…ん!」

彼が一層腰を激しく動かす。
すると、それに合わせてなまえの鳴き声も大きくなった。

なまえはおあいてにとって目標で、彼女に認められたくて一生懸命仕事に取り組んだ。
現在も、再びなまえと一緒に仕事出来る日を夢見て努力をし続けていた。

「絶対に追い付くから…
それでいつか追い越して、
今度は僕がなまえ先輩の
力になるから…!」

なまえの腰を掴み、入口まで自身を引き抜いたかと思うと一気に奥まで突き立てる。
彼の叫びは、快楽に飲まれているなまえに届いているかは分からない。

「はぁっ…あぁっん!」

何度も突き上げられて、なまえは登り詰める感覚に襲われていた。
膣壁が彼自身に吸い付いてくる。

「だから、僕の事を男として見てよ!このままじゃ嫌なんだ!」

「やぁぁっ!はぁっ!」

おあいてはきつくなまえを抱き締めた。
深い奥に到達し、膣内が限界を迎えてビクビクと震えている。
おあいての腕の中でなまえは絶頂を迎えたのだった。

「おあいて君…」

与えられた強すぎる快感で、涙を滲ませながらなまえが言葉を発する。

「私も…おあいて君の事が…好きだよ?」

「えっ…?」

おあいては驚きに目を丸くした。
そう、なまえもおあいての直向きで、何でも真面目に努力する姿勢に惹かれていた。
彼の可愛い笑顔を愛しいと思っていたのだ。

「だけど、自分の方が年上だし…
仕事のパートナーだったから
自分の気持ちは伝えられないって思ってた…」

だから、弟と思って接しようとしたの…

そう困った様になまえが微笑む。

「なまえ先輩…」

想い人の言葉に驚いて固まっているおあいての背中に彼女は腕を回し、彼の気持ちに応える様に唇を重ねた。



「はぁ、びっくりした…
いきなり玄関で押し倒されるなんて思わなかったよ」

「ごめんね?先輩」

行為の後、2人は雨で冷えた身体を温めるため、湯船に浸かっていた。
おあいてはなまえを後ろから抱き締めている。
さっきまでの妖艶な成りは姿を潜め、いつもの可愛らしい表情をなまえに見せている。

「ねぇ、なまえ?
お風呂出たらもう1回しよ?」

彼が耳許で甘える様に囁く。

「今度はちゃんと優しくしてね」

なまえが恥ずかしそうに笑うと、おあいては嬉しそうに目を細めた。


2014.9.8
天野屋 遥か


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