sweet dreams2




「なまえが可愛い過ぎてこんな風になっちゃった」

普段みたいに可愛らしくペロッと舌で自分の口を舐めるおあいては私の首もとに跨がり、硬くなったそれの抽挿を始めた。

「はぁっ…あっ…」

「んむっ…んふぅっ…」

侵略者の圧迫から逃れようと舌を動かす。
しかし、それは無くなるどころか、更に体積が増してしまった。熱くて硬いおあいて自身がピクピクと震え始める。

「っ…出る!」

後頭部を押さえ付けられ、彼の亀頭が喉の奥の粘膜まで到達すると同時に熱い液体が放たれた。

「ん"んっ…!!」

目を見開き必死に拒否をするも、おあいては目を細めるだけ。

「飲んでよ?」

強い匂いのドロリとした粘り気のある液体を無理矢理に体内へと流し込まれる。
それは、酷く甘い物を口にした時みたいに喉に焼き付く様な痛みをもたらした。

「うぇっ…」

「はぁっ…気持ちよかった…」

満足気なおあいてが自身を引き抜くと、私の唇から彼の先端には銀糸が繋がっている。

「可愛い…」

優しい笑顔で微笑むおあいては、満足そうに親指で私の唇に残った自身の証を擦り付けた。



「はぁっ…あぁっ…!」

「なまえ、イイの?」

まるで、スポットライトにでも照らされているかの様に私達のいる廊下の電灯だけが点いている。オレンジ色の少し暗めの光に照らされたおあいてはすでに自分の服を性急に脱ぎ捨てて、中に侵入してきた。
廊下に衣服は散乱し、のし掛かってきたおあいてに正面から子宮を懐柔される。

「もっと感じて…」

彼の昂りは膣内で激しく暴れ、粘膜は与えられる刺激に屈服していた。

「うぁっ…やぁっ…」

私の蜜とおあいての先走りが溶け合った卑猥な液体が結合部からフローリングに垂れ流しになっている。

「おあいて…」

もうこれ以上は止めて欲しかった。
腰の中が徐々に痺れて震え始めていたから。

「なまえ…イクとこ見せて?」

私の異変を察した彼は、一層深く突き立てた。

「はあぁっ…!」

奥を激しく抉られると身体を仰け反らせて、おあいてを締め付けてしまった。
不本意に達してしまった私は、呆然としている。すると柔らかな口づけが落ちてきた。

「ヤバイ…全部俺のものにしたい…」

悦びに浸りながらおあいては、まだ余韻に浸る私の膣内で、お構い無しに自身を動かし続けていた。

「ねぇ、なまえ…一緒に幸せになろう?」

しばらくすると、この状況にそぐわない、 綿菓子みたいにふわふわした言葉が耳を擽った。
肉襞が優しく擦られて、腰が浮いてしまう。


「俺達は子供に囲まれて、温かい家庭で仲良く暮らすんだ」

「えっ!?やっ…!」

理性が霞んでしまい夢見心地になっていた私は、そのおとぎ話みたいな現実感のない言葉の裏に潜む真実を見抜いた時に戦慄が走った。
私はおあいてとそんな未来を約束するような深い間柄では全くなかった。
混乱と恐怖が一気に押し寄せてくる。

「だから、俺の子供産んで?」

「やだ!やだ!止めて…!はぁっ!」

先端を最も奥へ密着させる感覚。
彼の雄が脈を打ち、昂っているのが分かる。
朦朧とする意識の中で、必死に逃れようともがくもおあいてが許さない。

「なまえ…」

「やあぁ…」

強く抱き締められて、耳許で甘美な吐息を感じると熱い白濁に自分の胎内が支配されていく。私は身体を痙攣させて、受け入れるしかなかった。

「幸せにしてあげる…」

私の頬を撫でて嬉しそうに笑うおあいて。
朧気な視界で捕らえたその笑顔は寒気がする位、現実味がなかった。

あぁ、きっと彼の心はとっくに甘い甘い幻想に融けてしまっているのだろう。


「なまえ、もう一回…」

再び動き始めるおあいての腰。
それに合わせて室内に響く軋み始めるベッドの音。
いつの間にか、ベッドに移動させられてそのまま再び肢体を貪られる。
シーツの海に沈められ、そのまま彼の夢にまで溺れさせられそうになっている。

「もう止めて…お願い…おあいて…」

どれだけ叫んでも、夢の世界からは戻って来てはくれない。

このままだと、私自身もいつか彼の夢に飲み込まれてしまうだろう…
そんな哀しい予感が私を支配した。


2017.3.20
天野屋 遥か



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