ナナメ上を向いて行こう! | ナノ



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「かたなし君!どーしたの?ずっとシフト表みてるけど」

某日、ワグナリア。
休憩中の俺に話しかけてきたのは先輩。何かあったっけ?と一生懸命背伸びして表を見ようとしている。

あー、先輩は今日もかわいいなぁ。

ってそうじゃなかった。


「いえ、この門田って人今までお会いする機会がなかったんで、今日初対面なんですよね」

「あ、そうか!京さんかたなし君が入って来る前からずっとお休みしてたもんね!」


納得納得というように頷く先輩。ていうか、ただでさえ濃いこの職場にまた人が増えるのか……。


「どんな人なんですか?」

「京さんはねー、すっごくいい人で、すっごくかっこいい人だよ!」

「へー、そうなんですか。会うのが楽しみです。そういえば、先輩今から休憩ですか?」

「ううん!ゴミ出し行こうと思って」


先輩が指差したそこには、たしかにゴミ袋が。結構重そうだな。


「だったら俺がやりますよ!重そうですし」

「ほんと?ありがとう!かたなしくん!」


実は結構大変だったんだよねぇ。と笑う先輩を見れるだけでもう、満足です!!

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