とは言え、アズとの仲の件が絡むせいで、俺はきっとクロスカルテットの四人の中で多分いや絶対的に、エヴァと仲良く出来ていない・・・と思う。 大概、俺が一方的にジェラシーを抱くだけ。 エヴァ自身に被害を負わせてるわけじゃないが、このままはやっぱり嫌だ。 兄貴の補佐としても、俺個人的にも仲良くなっていきたい。 エヴァだって悪い子じゃないんだから。
「あの志摩さん。レッスン前なんですけど、志摩さんに差し入れがありまして・・・。」
「ん?え、なに?差し入れ?俺に???」
「はい。よければ夜にでも食べて頂けたらと思いまして。」
エヴァがそう言ってランチクーラーバッグから取り出したのは、可愛らしいお弁当箱。 パカッと蓋を開けると、おにぎりやら玉子焼きやら筑前煮やらが入っていた。
「・・・今、これ食べていい?」
「どうぞ。志摩さんの口に合えばいいんですけど。」
(やばい。エヴァめっちゃいい子すぎて涙出てきた・・・。)
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