≪ top ≪ main

CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
はじめから読むページから読むしおりから読む


Act.14 おかえりなさいの話(1/3)
]  [目次へ]  [

歴史小さな事務所

芸能プロダクション チェリーストーン。
それはまだ歴史が浅くて小さな芸能事務所。
小規模範囲でスカウトした子やオーディションなどで選抜した子を、トップアイドルとして育て上げるのがスタッフ社員のお仕事。
アリカを筆頭に、他のアイドルの子たちも売り上げが上がりつつあるおかげで、なんとか昨年度も赤字を無事回避。
このまま波に乗れればいいものの、スキャンダル撮られて問題発生したら一発アウトで倒産エンドになってしまう恐れ大の崖っぷち。
さてさて、これからどうなることやら。



陸地 真昼

「ただ今、戻りました。」

「長旅からおかえり、まひるん。」

皆さん、初めまして。
僕の名前は陸地 真昼(りくち まひる)。
今年の春で、このチェリーストーンに入社してから二年目。
徹夜先輩の指導の下で研修期間を卒業し、今は『Re Light』のプロデューサーとして勤めてます。

「今回はお疲れだったね。どうだった?初めての海外ロケ。」

「どうもこうもないです。いきなり『二日後よろしく』指令は流石に参りましたよ・・・。」

「本当に今回はお疲れだったね、まひるん。」

おかげ様でチェリーストーンに潜むブラック的な業務にも慣れました。



お仕事再開

それもこれも自分の身の回りが忙しくなってきた証。
嬉しい悲鳴というものである。

(でもそれって普通の悲鳴と紙一重の差なんですよね。)

「あれ?まひるん顔色悪いけど大丈夫?」

「え?あ。すみません。・・・実はまだ時差ボケがひどくて。」

「あーらら。」

心身共に慣れさせるまで時間がかかったけれど、もう慣れたから大丈夫。
自分よりもブラック色に染まっても平然としている社員が目の前にいるから、僕はまだマシな方。
そう比べていけば、ちょっとだけ気が楽になります。

「そういえば『Re Light』の二人は?」

「今日のお昼、ここへ来るように伝えてありますよ。ロケ報告のほか、スケジュールの確認と調整もしておきたいですから。」

「ん。それならアリカとも時間被るから顔合せられるね。」

何はともあれ。
自分がいなかった間、事務業務を徹夜先輩に任せっぱにさせたのだ。
今日からまた通常のお仕事再開。
時差ボケに負けず、惰性にも負けず、頑張りましょう♪



企みの計画

事務所にて、デスクワーク中。

「そういえばまひるんいない間、新しい社員入ったよ。」

「本当ですか!?」

「うん。今日、休みだからいないけど。」

徹夜先輩から朗報な話が耳に入る。
この事務所は主に人手不足で毎日がてんてこまい。
だから人が増えてくれるのは、ただ単純に凄く嬉しく思う。
あとはその人が短命で直ぐに辞められてしまわないよう、鞭は徹夜先輩に任せて、僕は飴となり上手に事を運ばせないと。

「よかったね、まひるん。」

「そうですね。これで人手不足が少しでも解消されると思うとホッとします。 」

全ては会社ではなく、自分自身の為。
もう少しだけでいいので、余裕のあるスケジュールを組ませてほしいので・・・。



二人と一人

それから時刻はお昼を迎えた頃。
廊下からガヤガヤと賑やかな話声が耳に届く。
どれもこれも聞き覚えありまくりな声色なので、直ぐに誰が来たのか分かった。

「グットモーニングデスよ〜♪」

「おはよーございまーす。」

「おはようございます。」

ドアが開くと予想通りに。
『Re Light』の二人とアリカ、計男三人の姿が見える。

「アリカはバカデスか?アホデスか?」

「いや。アリカはヘタレでチビなだけ。」

「・・・うっせぇーな。日本に帰ってきて早々、余計なことに口出しすんな!」

久しぶりの顔合わせとなったが、相変わらず仲が良いようで何より♪



]  [目次へ]  [
しおりを挟む



BL♂GARDEN♂BL至上主義♂
2015.05start Copyright ちま Rights Reserved.
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -