≪ top ≪ main

CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
はじめから読むページから読むしおりから読む


Act.54 夏休み海旅行のお話(前編)(1/3)
]  [目次へ]  [

やってきましたみんなで海旅行

8月某日。

「わあ!海だよ海!海!海!海!!」

チェリーストーンの事務所から『お疲れ様&ありがとう&これからもよろしく』と。学生の夏休み期間を利用して、慰安旅行をプレゼントされた所属アイドル一同。

「白い雲に、青い空。そして広い海!凄いね!いつ見てもこれぞ海!って感じでテンション上がってきた!」

「早く泳ぎたーい!」

クロスカルテットの4人にリライトの2人にアリカ。
引率者として朝陽、真昼、徹夜、志摩の4人。
旅行中では彼ら11人が1つの班として束ねられ、2泊3日間、共に過ごすこととなる。
そして移動中のバスから見えた海を見て、さっそくワッヒョイとテンション爆上がるエーチとキィだったが、目的地へ着く前に大事なことを。

「こらこら。海を見てはしゃぐのはいいけど、アリカに感謝すること忘れちゃいけないからね。」

「うるせーよ、元凶。」

何て言ったって今回の旅費はアリカから寄附があったおかげで、こうして皆で一緒に旅行が出来るんだから。
何よりも先に。誰よりも彼にありがとうを伝えよう。



平和にぐっすり

しかしスポンサーであるアリカは、ムスッとした顔をしており、初っ端から少々ご機嫌ナナメな様子。

「・・・・・・。」

そんなアリカの視線の先は、ナナメ前に座る彼。いや、彼らに向けられていた。

「アズはともかく、エヴァまでアズと一緒に寝ちゃうなんて、せっかく海が見えてきたのに勿体ないな〜。」

「スー・・・Zzz。」

「グー・・・Zzz。」

何せ隣同士に座るアズとエヴァが、ぐっすりスヤスヤ。肩を寄せあって仲良く平和に寝ていたから。
その2人を見て、アリカの隣に座ったユウがボソッと一言。

「あぁやって公の場で堂々とイチャつかれると、さすがのアリちゃんも悔しい?ヤキモチたっぷり?」

「うるせーよ。違ぇから、こっち来んな。」

いつものようにケラケラとからかってきたが、不機嫌な原因はこれひとつではない模様。
ちなみに志摩方向からもジェラシーをたっぷり含んだ視線を2人に向けられており、今回の海旅行は開幕から、いつもながらの空気が淀んでいた。



部屋割り

それから数分後。宿泊先のホテルへと無事、到着した彼ら。
今回の慰安旅行は感謝祭イベントの打ち上げも兼ねているので、部屋割りも余興を組んだ者同士で。
ひとつはエーチ、アズ、アリカ。

「こんな大きなホテルに泊まれるって、オレら贅沢だね〜。ご飯は夜も朝も食べ放題だし、温泉もあって凄いね!」

「ほら。エーチもアズも、さっさと部屋行くぞ。」

「それじゃあえばもきぃちゃんも、また海でね〜。」

もうひとつはキィ、エヴァ、イブ、ユウ。

「さて。荷物置いたら即、海に集合だから!僕らも急ぐよ。あ、エヴァは僕の荷物も持ってってね。」

「・・・自分で持ってけ。」

「全部屋オーシャン・ビューとはやるじゃん。」

「スポンサーのアリカに感謝感謝デスね。」

3人と4人ずつに分かれてチェックインし、それぞれ案内された部屋へと向かっていく。
そして各自、部屋に荷物を置いて、準備が整ったらさっそくホテルから最寄りの海水浴場へ。
引率者たちが用意していたビーチパラソルとビニールシートのもとに全員大集合する。



エーチ&キィの要らぬ紹介?

それではここでそれぞれの水着姿をご紹介。
エーチの海パンは、栗ノ木高校指定のスクール水着。

「ねー?なーんでエッチってスク水なの?」

「し、仕方ないでしょ、海パン意外と高くて買えなかったし。あとこんな場所でもオレをエッチって呼ばないで!」

キィの海パンは、イタリア製の某ブランドスウィムショートパンツ。

「なんならもう1着予備で持ってきてるから貸そうか?真っ赤な褌でよければ。いる?履く?」

「いらないよ!絶対にそんなの履かないからね!!」

男の水着はただの海パン姿だというのに、それだけでも各々の個性の色が表れていた。



アズ&エヴァの要らぬ紹介?

アズとエヴァの海パンは、スウィムショートパンツ+夏用のパーカーを羽織っていたが、お互いにお揃いの柄をしており違いがあるのは色だけ。
そんな2人になんで一緒なの?と質問すると、

「えばと一緒に買いに行った時、お揃いしていい?って訊いたら、えばがいいって言ったから。」

「うん。でも海パン自体、選べるほど種類なかったし、そこまで大きな差ないから。アズに言われなくても自然と近いのになった気がする。」

と。
アズとエヴァらしい平和な答えが返ってきた。

「でも俺よりアズのがやっぱり似合うね。」

「ううん。えばもすっごくカッコいいよ。」

だけど身長や体格に差はあるから、柄は同じでも、それぞれで違いはあった。



リライト&アリカの要らぬ紹介?

もちろんリライト2人のもご紹介。

「Oh!アズとエヴァはBestcoupleデース♪」

イブの水着は、和柄のサーフパンツ。

「誰かさん以上に仲良いし、誰かさんも異論はないんじゃない?」

ユウの水着は、ボードショーツ。
たかが海パン、されど海パン。
イブもユウも最新のトレンドを意識しているようだ。
一方で、そんな6人をジトーっと見ていたアリカはというと、

「てか、なんで誰かさん。海に来ておいて、そんな格好してんの?海パン持ってきてないの?」

「うるせーよ。いちいちこっちに話かけてくんな。」

こんな暑い中なのに長袖パーカーにロングパンツのフル装備。鍔の広い帽子やサングラスもしていて、パラソルの下から一切出でこようとしなかった。



]  [目次へ]  [
しおりを挟む



BL♂GARDEN♂BL至上主義♂
2015.05start Copyright ちま Rights Reserved.
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -