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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.43 Eva episode(4)(1/4)
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不意はワザとではない

エヴァ宅にて。
エヴァに押し倒されてドキドキな超展開(多少の文字足らずご了承下さい/詳しくは前回見てね)。
そこへ訪れた金髪高校生、エヴァのご友人である堀北 燐之助に目撃されてしまった志摩。

「枝葉んちで何してんだ?あんた。」

(ひーッ!)

おかげで雲行きが怪しくなって、睨まれる視線が鋭くて、まさに絶体絶命!
だけどこれだけは言わせてほしい。

(ワザとじゃないんです!故意じゃないんです!俺だって無実だあああ!)



このままのままのまま

そんな状況になっていると言うのに、エヴァは何も変わらず。
焦ることなければ、志摩の上から退くこともなく、このままをこのままのまま続ける。

「いらっしゃいリン。」

「枝葉。これは、なに?何あったあと?」

「何が?特に何も。」

「ふーん・・・。」

が、

「まぁいいや。それよりお袋が・・・「待ってリン。」

燐之助が何かを言い始めた途端、それを遮ってまで止めたエヴァ。

「先にこっち済ませるから、ちょっとまって。」

「!?」

このままのままをままのまま。
先に自分のことを済まそうと、やっぱり下にいる志摩との距離を縮ませてきた。

(キャーッ!!やっぱり俺、済ませられちゃうの!?)



エヴァトラップ

そしてー・・・。

「ん・・・。」

燐之介が見てる目の前でも構わず、エヴァという男はこのままやり遂げる。

「・・・しょっと。取れた。」

「え?」

「やっと取れました。糸クズ。」

「糸・・・クズ・・・?」

「はい。志摩さんの頭にくっついてまして。でもやっと取れてよかったです。スッキリしました。」

そう。
志摩の頭にくっついてた糸クズを逃がさず取ることが出来て、スッキリした上でホッとしていた。

「そ、そっかぁ〜。糸クズ!そっか、そっかぁ〜。」

そうして志摩も、エヴァの目的が自分じゃなくて糸クズだったことに、ホッとした上でちょっとガッカリしたのだった。



敵視?それとも・・・

「すみません。いつまでも志摩さんの上にいて。俺、重たかったですよね。」

「いやいや、大丈夫。エヴァこそ足は平気?」

「はい。志摩さんのおかげで何事もなく。怪我とかしてませんか?」

「俺は平気平気。丈夫に出来てるなら大丈夫。」

事の用が済めば、速やかに上から退いたエヴァ。
それはあまりにもアッサリしていて、焦っていたのは自分だけと知り、あんなにドキドキさせられたのに呆気なく終わった。が、

「・・・・・・。」

「・・・・・・。」

燐之助方向からくる視線は鋭いままで、志摩に突き刺しまくり。
エヴァの証言が志摩の無実を証明していたのに、事の後でも何かを疑われているようだった。



ふきとさつま揚げの煮物は作者も好物

事が済んで、ようやく話題は燐之助の方面へ。

「お待たせリン。この時間に来るなんて珍しいね。店は大丈夫?」

「大丈夫だから来てやったんだろ。あとば・・・お袋からこれ。お袋も枝葉のこと心配してたから。」

「わぁ、美味しそう。ありがとうリン。おばさんにもお礼言っておいて。」

燐之助は持っていたタッパーをエヴァに。
中には、ふきとさつま揚げの煮物が入っていて、まさにお袋の料理と言わんばかりに見ただけで美味しそうだった。

「リン、ご飯はもう食べた?」

「まだ。」

「よかったら俺んちで食べてかない?カレーまだ余ってるし。ちょっと合わないかもだけど煮物のお礼したいし。」

そして彼がまだ晩御飯食べてないと知り、エヴァのお誘いをコクりと頷き、このまま食べてくことにしたようだ。



ヘイト呼ぶ辛口カレー

「辛・・・ッ!?」

しかし口にしたのは志摩が作ったカレー。

「はァ!?辛い!なに、この辛さ!?」

燐之助はそれをひと口食べただけで、ひどく驚く。
エヴァが作ったカレーだと思っていたのか油断していた模様。

「うん。今日のは志摩さんが作ってくれたカレーだから、俺が作るカレーよりうんっと辛いよ。」

「・・・よく食えたな、こんな辛さ。」

「うん。誰かに作ってもらうカレーって久しぶりだったから。」

そのせいで、

「アンタよくも食わせたな、こんなに辛いカレーを枝葉に。」

「うっ。」

「枝葉が辛いのダメだって知らないのか?」

「うっ、うっ。」

「それともまさか辛いのダメだと知ってた上でやったのか?」

「うっ、うっ、うっ。」

余計なヘイトが燐之助に生まれてしまう。
けどなんだかんだ文句をただ漏れさせながら、それでも志摩のカレーを最後までたいらげてくれた。



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