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サンフラワーへようこそ

同じアパートに住む大学生たちのお話
完結][大学生][季節柄][コメディ]



EP.1 サンフラワーへようこそ!(1/2)
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はじめまして!

春。
とある大学に入学したと共に、とあるアパートで始まった一人暮らし。

「はじめまして。友貴(ゆうき)といいます。よろしくお願いします!」

彼の名前は友貴(以降『ユーキ』)。大学一年生。
今日からサンフラワーという名の学生アパートに越してきた新しい住人さん。
さっそく同じアパートに住む三人の大学生にご挨拶をしたのだが。

「「「え、中学生?」」」

「違います!ボクも今年から大学生です!!」

三人ともユーキの見た目で判断。
揃いに揃って同じ感想を述べるものだから、さすがのユーキも黙ってはいられない。
だがしかし彼は低身長+童顔のため見た目はモロ中学生。間違えられても無理がなかった。



一文字違いの名前

「わー。ほんとに大学生だ。」

ユーキの身分証明となる学生証を見て、三人はやっと納得。
するとその三人のうち一人が、ユーキの名前を見てハッとあることに気が付く。

「おお!?なんと!オレと名前一文字違いじゃん!大学も一緒だし!」

「え?」

「オレ、裕也(ゆうや)ってんだ。よろしくなユーキ。」

彼の名前は裕也(以降『ユーヤ』)。大学二年生。
サンフラワーに住む住人の一人。

「すっごい奇跡だね。偶然だね。オレら前世、双子か兄弟か何かだったのかな?」

「ただの偶然だと思うんですけど・・・。」

名前一文字違うだけで、このはっちゃけぶり。
自由奔放で人見知り知らずな男の子であった。



モテ男くん

「中学生に間違えちゃってごめんね。」

「いえ。慣れてますので・・・。」

「よし、じゃあ改めて。僕は日向(ひなた)。皆から『ヒナ』って呼ばれてるから、よかったらユーキもそう呼んで。」

彼の名前は日向(以降『ヒナ』)。大学三年生。
彼もサンフラワーに住む住人の一人。

「おっと、ごめん。ちょっと電話に出るね。」

紹介を受けてた中、突然ヒナの携帯電話が鳴りだす。
そしてヒナが着信相手の女性との通話で盛り上がってきてしまったため、彼からの紹介は中断。
代わりにユーヤがヒナのことを教えてくれたのだが、

「ヒナはモテるんだけど、彼女はつくらない主義なんだって。」

「・・・へぇ。」

その余計な一言のせいで、ユーキは余計な偏見を抱いてしまうのでした。



女嫌いだけど

「アイツの女関係のことは放っとけ。関わらない方がいい。」

「え、あ、は、はい・・・。えっと???」

「あぁ、悪い。紹介遅れたな。俺は怜(れい)。よろしくな。」

彼の名前は怜(以降『レイ』)。大学三年生。
彼もサンフラワーに住む住人の一人。

「もー。そんな言い方ないだろ?自分が女性嫌いだからって。」

女性との通話を終え、こっちに戻ってきたヒナ。
先ほどレイが言ってたことに、しっかり聞き耳立てていたようで、

「あ。レイが女性嫌いだからと言っても、男が好きってわけじゃないから。そこは安心していいからねユーキ。」

「え?え、え!?」

仕返しとして。ユーキにレイを余計なことまで紹介したのでした。



住人は四人

サンフラワーのアパートの住人は、ユーヤにヒナにレイ。

「ではでは改めて。サンフラワーへようこそ!」

そして今日から越してきた新入りユーキの四人で全員。

「はい!こちらこそよろしくお願いします!!」

こうしてユーキは、とある大学に入学したと共に、とあるアパート『サンフラワー』にて一人暮らしが始まったのでした。



春の夜

「へっぷし!うー・・・。」

春の夜は、まだ寒い。
鼻をムズかせたユーキは、大きな大きなクシャミを一つ。
一緒に出た鼻水をプピー、プピーと取り出しすぎたティッシュでかむ。
その時、

「ユーキ!今日さー・・・。」

「おわぁ!?」

ノックもせずに突然、部屋にユーヤが訪れる。
そのせいでユーキは体を思いっきりビクつかせ、ビックリ仰天と驚く声を上げた。

「・・・え?」



何を察しして、何を把握したのか

「ご、ごめん。なんか邪魔しちゃった・・・?」

そんな彼を見て、ユーヤは何を察したのか。

「いきなりだとは思わなかったから本当にごめん。次からちゃんとノックして入るよう気を付けるから、さ。」

「え?あのユーヤ先輩、何を言って???」

たじったじと真っ赤な顔をして謝罪を表明。

「とりあえずユーキ?手はちゃんと綺麗に洗ってね?」

「は?・・・・・・はァ!?違っ、違いますユーヤ先輩!ボクは鼻かんでただけですってば!!」

何を勘違いされて、ユーキは何かを把握。
彼も真っ赤な顔をして思いっきり全力否定したのでした。



今日の晩御飯

「もーっ。ユーヤ先輩、最低です。」

「ごめんってごめん。ユーキのそっちは、ちゃんと年齢相応な仕様だったことにオレもビックリしちゃって。」

「だからそんなことしてませんってば!!」

何を察しして何を把握したのか。
それは二人の胸の内にしまっておかせよう。
そしてユーヤがユーキの部屋に訪れた用件。

「ところでユーキ。今日の晩御飯もう決まっちゃった?予定ある?」

「晩御飯ですか?」

「うん。さっきヒナとレイとも話し合って決めたんだけど、せっかくだからユーキの歓迎会も兼ねて一緒にご飯食べたいなぁって思って。」

なんと一緒に晩御飯が食べたいというお誘いだった。



一つ差

「ありがとうございますユーヤ先輩。誘っていただいて、すごく嬉しいです。」

そんなユーヤの誘いを二つ返事で承諾したユーキ。

「ユーキ。オレのことユーヤでいいよ?呼び捨てでいいよ。」

「え!?ムリですよムリ!年上の人を呼び捨てるなんてそんな・・・!」

「一つ差なんだから別に気にしなくていいのに。オレもヒナやレイのこと呼び捨ててるよ。」

ヒナとレイがすでに準備してくれているようで、二人はさっそくヒナの部屋へと向かう。

「呼び捨て無理ならダーリンもしくはハニィでもいいよ。」

「なぜその二択!?」

「だってユーキは運命の人だから。」

「!?」



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