ちまちまち　-サンフラワーへようこそ-

サンフラワーへようこそ
同じアパートに住む大学生たちのお話
［完結］［大学生］［季節柄］［コメディ］

EP.５　夜空の七夕(1/3)
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便利な始まり

それは彼、ユーヤの発言から始まった。

「七夕がしたい！」

今日はちょうど７月７日。
夕食時、訪れていたヒナの部屋でカレンダーを見て気が付き、一緒にいたユーキとヒナに告げる。

「七夕、ですか？」

「･･･ユーヤって便利だね。」

話を始めるのにも便利すぎるユーヤの発言。
本当、作者側からも助けられます。
っというわけで、やってみました七夕回♪

いきなりの七夕

七夕に必要そうなもの。
携帯からネットで調べてみる。

「んー？由来とかなら書いてありますけど。笹と短冊と後、何がいるのか分からないですね。」

「ありゃりゃ。即席で出来ない感じ？」

便利に始めたものの。やっぱりいきなり始められるわけがない？
いやいや。そういうときこそ便利を便利に便利しちゃいましょう。

「笹と短冊ぐらいなら置いてある場所知ってるよ。今から行こうか？」

ヒナの一声で向かった先は、とあるアミューズメント施設のカラオケ店。

「･･･って、ことで皆で来ちゃった。」

イコール、レイのバイト先。
ユーキ、ユーヤを連れて、ヒナの三人でご来店。

「ん、帰れ。」

大きな子供二名

「わーっ！笹だ笹！本当に笹がある！」

レイのバイト先のカラオケに訪れたユーキ、ユーヤ、ヒナの三人。
そのうち二人は笹が飾られているスペースへと真っ先に。

「お！短冊もはっけーん！ユーキも書こう書こう？オレたちも何かお願いごと書こう？」

「はい♪」

一人残ったヒナは、そんな微笑ましい二人をクスクス笑いながら、受付のフロントでレイと一緒に見ていた。

「あそこ、キッズ向けのスペースなんだが･･･。」

「ユーヤはともかく、ユーキはあんまり違和感ないね。」

さてさて二人は何をお願いしたのかな？

保護者一名

「たく･･･。あれほど来るなって言ったのに。」

ユーキはもちろんのこと。ユーヤもヒナも煙草は吸わないから禁煙室へ。
ドリンクバー付きの通常コースでご入室。

「利用時間、二時間でいいのか？」

「うん。あまり遅くまで付き合わせるのも悪いから。」

営業スマイル満点ではなく、渋々顔満点なレイに受け付けてもらう。

「ほら。二人とも行くよ。」

「待って待って！まだユーキが書いてる途中だから！もうちょい待って！」

「先行ってるよ～？」

「ヒナ、お前。完全に保護者だな。」

ソフトクリームトラップ

先に部屋へ行く前に、ドリンクバーのコーナーへ。
冷たい飲み物から温かい飲み物まで種類豊富で、ユーヤもヒナも自分の好きな飲み物を渡されたグラスに注ぐ。

「ユーキ。先にヒナと向かってるよー。部屋番９だからね。」

「はい。分かりましたーっ。」

短冊を笹に飾り、一人遅れたユーキ。

（あ！ソフトクリーム発見！）

同じドリンクバーのコーナーで、ソフトクリームも食べ放題で好きなだけ利用できることに気が付く。
そしてメロンソーダをグラスに注ぎ、自分の手でクリームソーダを作ろうとした。

「ん！？」

その時、

「うわぁああああ！？」

ぶわわと溢れ出た炭酸が、ぼたぼたグラスから零れて大失敗！
機械の受け皿や床までも汚してしまい大惨事となった。

「やると思った。絶対やると思った。」

遅れたユーキとバイト中のレイ

「ご、ごめんなさい。レイ先輩。」

「服は大丈夫か？」

「･･･はい。すみませんでした。余計な仕事まで増やさせてしまって。」

「ん、それは別にいい。見てて危なかったし、はじめから代わってやればよかったな。」

それを一部始終見ていたレイ。
床を拭いて受け皿も掃除した後、ユーキのグラスを新しいのと交換して、代わりに作ってあげることに。

「メロンでいいのか？」

「は、はい！よろしくお願いいたします！」

っということで。レイによるクリームソーダの作り方講座、はじまりはじまり。

クリームソーダの作り方講座

「やり方教えるから、しっかり覚えろよ？」

「はいっ！」

「ん、いい返事だ。」

まず氷は多めに。ジュースはグラスの三分の二まで入れる。
ジュースを入れすぎると溢れてしまうので、入れすぎないのがポイント。
そこで炭酸ジュースならストローなどを使い少し炭酸を立てて抜いておく。
そしてクッション代わりとして、氷の上にソフトクリームを注いだら出来上がり！

「ん。持ってけ。」

「凄いです！レイ先輩、完璧です！クリームソーダのプロになれますよ！」

「その前に、クリームソーダーのプロってなんだ？」

これにてレイによるソフトクリームの作り方講座、おしまいおしまい。