一年A組のクラスに澤村 恭、恭という編入生がやってきた。 もちろん彼も青ノ葉 学生寮に入寮し、みんなと一緒にここで生活を送ることになる。
「これが寮内の案内図と規則も書かれた青ノ葉のしおりだ。ロビーにも飾ってるが面倒でも一度は目を通せ。規則違反したら容赦なく俺が罰する。ちゃんとよく覚えておけよ澤村。」
「はあ・・・、ありがとうございます。」
朝はギリギリで学校に着いてしまった為、寮の案内は放課後となり、簡単であったが日暮寮長に紹介された。 恭は一年階隅の隅440号室に部屋割りされて、部屋の構造は二人部屋だが一人で使うこととなる。
「もう峰岸に会ったかもしれないが寮内、部屋の中で乱闘騒ぎを起こすなよ。いいな?」
「よく言うよ。オレが青ノ葉を下見に来た時、比路のことはぐらかしたくせに。」
「当たり前だ。まあどうしてもやりたきゃ場所はちゃんと選んでやれ。もし守らなかったら俺が澤村に乱闘起こすからな。」
「う・・・、ウッス。」
そしてその最後で、お約束を言う日暮寮長だったが、
「それから俺のことは日暮寮長「様」な。様な、様。ちゃんと様付けて呼べよ。」
「いや、それは無理。日暮寮長はオレの師匠じゃないんで。師匠なら全然いいけど、オレの師匠そういうこと言う人じゃないんで。」
師匠ラブな恭にアッサリ振られてしまうオチ。 一年生の中で『寮長様』と呼ぶ生徒は誰一人いなくて、寮長室に帰っていくそんな寮長の背中が少し寂しそうな色をしていた。
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