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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#1 腐れ縁の幼馴染み(1/2)
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森 司

彼の名前は森 司(もり つかさ)。
そんな彼を一言で紹介すると、

『腐男子』

である。

「待った待った待ったーーー!ナレーターさん待った!なんだよその紹介!!」

けれどその紹介は何か間違っていたのか。
司が『異議あり!』と、否定してきたのだった。

「なんだよ腐男子って!俺のどこが腐ってるんだよ!?ゲーム好き男子なら認めるけどさーっ!」

そう司本人が仰る通り、彼は『かなり』のゲーム好き。
気になったタイトルは、どんなジャンルでも拒まず買いあさる派。手を出すゲームの守備範囲は幅広く底知らず。
アクション、RPG、アドベンチャー、シミュレーションは勿論。格ゲーにホラー、クイズにボードパーティーゲーム。美少女に泣きゲー。
そして極めつけは、

「男がBLゲームを好んでやったっていいじゃないか!」

「うん。そういうところが腐ってるんだと思うよ。」

「どこが?好きなものを好きだと言って何が悪い!!」

そう。司はBLゲームまでも好んでプレイする腐った男の子なのであった。
腐れ縁で幼馴染みの比路にも呆れられちゃうほどの・・・。



峰岸 比路

彼の名前は峰岸 比路(みねぎし ひろ)。
そんな彼も一言で紹介すると、

『チビっこ男子』

である。

「待て待て待てーーー!ヒロの紹介も間違ってるから!!」

するとまた今の紹介に間違いがあったのか。
『異議あり!』と再び否定する司。

「ヒロは確かに160も満たないチビすけだからチビっこなのは確かに認める!けど一言で表すならチビっこよりも強暴男子!これで間違いない!」

「・・・司。それどういうこと?」

「だってヒロ、チビのくせに怒ると強暴化するし、ヒロスペシャルなんてめちゃんこ痛いんだからな!チビのくせに!」

けど比路の禁句ワードを調子に乗って気づかず口走っているせいで、その度に彼の雲行きを怪しくさせた。

「それってー・・・。」



ヒロスペシャル

「これのこと?」

まだ司が話していた真っ最中、彼の背後に回った比路。
そして一瞬の隙が命取り。

「うぉッ!?いだだだだだ!」

司の体を、その一瞬にして卍固める。

「痛い痛い!痛いって!!いきなり何すんだよ!?まだ俺のターン終わってないだろ!?」

「司。さっきから人のことチビとか強暴とか言ってるようだけど。それってそれなりに覚悟出来てるってことでいいんだよね?」

「・・・あ。」

『ヒロスペシャル』を簡単に説明すると、司専用のお仕置き技。
泣いても喚いても司が反省するまで許しません。

「ごめんなさいごめんなさい!初登場だから調子乗りすぎました!マジで反省するから許して!!」

「絶対い・や。」

「いぎゃぁぁぁぁぁあああああッッッ!!!!!」

司制裁ヒロスペシャル執行!
比路の身長は低いものの、実は中学のころまで武道を習っていたのであった。



腐れ縁の幼馴染み

司と比路。
二人は同い年で司は3月29日生まれ。比路は3月30日生まれ。誕生日が一日差という奇跡的なバースデー。
しかも親同士も二人が生まれる前から仲が良く、隣近所に家も建つおかげで、幼い頃からずっとずっと一緒にいた二人。
保育園のころから中学三年生まで、ずっとずーーっとクラスも同じ。

「ああ。どうか高校では司とは違うクラスでありますように。寮も司とは違う部屋でありますように。」

「ちょっ、ヒロさん!?俺の目の前でそんな言いにくいこと堂々と言わないでくれる!?てか、せめて俺に聞こえないように言ってよ!」

そんな腐れ縁の幼馴染み関係の司と比路の二人も、今年の春からいよいよ高校生。
全寮制の青ノ葉学園の一生徒として高校生活を送ることとなる。

「だって高校までも同じだったら、それで何年目?」

「そんなの簡単。イコール年齢だろ?」

『青ノ葉』の物語は、ここからお緩く始まります。



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