けど完全に見失ってなかった夢への道標。 それが聞けられて、安心した鬼頭は久野から離れる。
「飲み物、なんかいる?なんならあそこの自販機から買って来るけど。」
「・・・抹茶ラテがいいな。」
「流石にそれは売ってないんじゃないか?ただの緑茶とかならまだしも。」
そして落ち込んだ彼を落ち着かせようとする。
「やっぱり売ってなかった?あの自販機に。」
「見てないから分からないが・・・まあ、諦めろ。ない確率のが大きすぎるから。」
「じゃあ要らない・・・。」
昼間。いや、昨夜からあれほど気まずくしていた2人だったのに。 せっかく、その面影がないように思えたのに。
「でもホント、林間学校が2年だけの行事でよかった。こんな情けないとこ見られたら、比路に幻滅されかねないし。」
「ー・・・・・・・・・。」
「ガッガリだけはされたくないんだよね。昔から馴染んでた年下の子だけあって。」
久野がその原因になった比路のことを言うから、鬼頭は複雑そうに黙り込んでしまった。
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