2024/01/23...18:30

自分の本がめちゃくちゃ面白かった雑記。
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自分の本を読んだら神本でした。
これを書いた神が自分なのが意味がわかりません。なんかすげー話を読んだ気がします。性差感情を読みました。

前回の日記で、たしか「自分が書いた小説が面白すぎてサイトひっくり返して読んだ」という旨の話をしましたが、「人目に触れた自作品って拙さを思い出すと恥ずかしさが勝つんだよなぁ」と思いながらも自分の本を読み返したくて精神統一ののちに本を開きました。没入感がすごかったです。



自分が読んでる時に引っ掛かりがなくなるまで推敲したので読みやすいのは然るべきなんですけど、深海にダイブしてある種の孤独を伴いながら愛しいものに触れるみたいな、なんですかあれ。自分の作品なのに感想を語れないくらい語彙力が消えるんですけど。なん……なんなんですかあれ。

なんか、この、『聞き馴染んだ言葉を使うと齟齬が出るから、できるだけその感情に近い表現をするための文章を整えつつ、すんなり頭に入ってくるように言葉を選ぶ』みたいな、なにあれ。意味がわからない。どんだけ研ぎ澄ませたらあんな文章書けるんですか。天才なんですか?言葉の海のダイバーですか?神なんですか?ありがとうございます。大好きです。

ということを作者様に伝えたいのに、作者が自分なんですよ。意味がわからないです。私は神じゃないのに本は神。この世界は歪んでいるのか?



システムエンジニアが仕事中に他人との会話が困難な理由として、システムを構成するコードを頭に入れながら整理するために、それ以外の情報を遮断して集中する必要がある。それはダイビングに似て、触らなければならないものが深海にあるので、水面から少しずつ潜っていかなければならない。そんな話をかつて聞いたことがあります。
この話を聞いた時、私は「ああ、長い小説書くとき、こんな感じだ」と思いました。


数多の作品を生み出している某作家さんが元システムエンジニアだというプロフィールを見て、SEの時の感覚を生かして小説を書いているのかな、と考えたことを思い出しました。長く連なる文字列を作成し整えるという点では、小説とコードは似ているなと思います。

いや、私がコードを書くという話ではありません。ただ、コードを書くのって前提知識と応用力と発想力が必須ですので、それを基準に考えると小説を書くのってとんでもないことだな……と思いました。


それくらいすっげぇ小説読んだなという自画自賛です。いやもう自分の作品と思えないくらい素晴らしかったです。あれ本当に私が書いたんですか? いや書いたんですけど。ああでもないこうでもないと悶えながら脳内の引き出しを漁りまくって、爆豪に一番近い感情とあの状況を文章化するためにめちゃくちゃ頑張った覚えはあるんですけど。我が事ながら、あれは易々と書ける文章じゃねえよと驚嘆しています。自分で神本が作れるなんて、需要と供給が自己完結している上に循環機能が高いな……と思いました。しかし需要を考えると自分の本が少なすぎる。自分の本100冊読みたい。

性差感情は事後の話がすごく好きなんですよ……。特にラスト付近が。
いやもう……本当、好きです。

とにかく自分の本が神本でした。
この世で自分が読みたい小説を書いて悶えている人もみんな神だと思いました。ここは八百万の神がいる大和国。みんな違ってみんな神。同人誌最高。

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