-すべてたちきって しあわせになるのよ-





舞台は異世界ファンタジーで。というかそうじゃないとできないお話です。
魔法使いでも能力者でも化学でも何でもいいんだが、
まあ、そういうたぐいの力をみんなもっていて、ヒロインもお相手も持っています。





一番ポピュラーなので、魔法だとすると


ヒロイン⇒水系の魔法、それか文字系。
魔力はそんなにないけど、だからこそスピードとコントロールがいい。
大人びた静かな子。
魔法学校は出てます。今は医療系魔法の下働き。16とか15歳。
ちなみに魔法学校は4歳で入って15、14で卒業。


相手さん⇒稀有な無効系魔法。読んで字のごとく魔法が効きません。
魔力はたくさんあります。でも使えません。
なんでってその魔力はすべて無効化魔法に費やされますから。
子供みたいでまっすぐな子。
魔法学校に特待生として入ります。授業はすべて無効系魔法の研究。つまり、実験体として入ります。


ヒロインとは家が近くて、学校で仲良くなります。同い年。だけど、お相手さんのが頭がいいから先に卒業。
でも、実験体として、学校に置かれることになりました。
もう資料が集まったとかで、いまは無期限休養扱い。
いままでの実験体料金としてばかたかい給料は送られてきますが。



お相手さんは人扱いをされません。なぜって、この世界では最悪動物でも魔法でしゃべれるから。
そんな扱いに慣れていくあの人が怖くてたまらない。
ちゃんとあの人は優しいのに。
と悶々するヒロイン。



そんなある日。
自分の両親がとんでもないことをいいだしました。
もう彼と付き合うのは止めなさい。もともとイイ顔はしていませんでしたが。
その理由は、彼のせいで私まで変人扱いされたの、あんなゴミみたいな男。
というなんともひどいもの。



ヒロインぷっつん。
何も言わずに笑いごまかし家を出る準備をします。
元々ためてたお金はすべておろして。お気に入りの下着と服と、本とノートと筆記用具。
それから彼とおそろいのネックレス。
正直こういう何も言わないタイプが一番怖い(笑)



あれ、わたしに必要なものってこんなもんだったんだなあ。なんて思いながら退職届をだしにいき、次の日でやめます。
最後の給料受け取ったら(といっても一週間後だけど)彼をその町を出る計画を。



彼は家でも人扱いされてなかったので、必要な荷物は少なかったです。
彼も給料はいらないと辞退する手紙を書き次の日には即OK。
まあ、いらない金の出費が消えて企業も万々歳なんでしょうね。



ヒロインも彼と付き合うようになってから、友達がいなくなりました。
だって彼を人扱いしないから。
ちゃんと会話してくれる、別の国に住む親友に頼み込み、
移動魔法が効かない彼のための車とか、その後すこしの間住まわせていただくことに、さっそく伝えてまあ、即OK。



給料日になって、給料卸しに言って、彼と手をつないで国を出ます。


あとのことなんて、かんがえてない。
ただ、あなたと てをつなげ、わらえあえたら もうそれでいいのよ。



こんな感じのすべてを断ち切って幸せになるお話でした。




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