P 3/151


そんな時、仕事で売買している商品を飲み込み、鏡を見つめる。

そして滑らかには回らない口で、鏡に映る自分に尋ねるのだ。

「この世で一番美しいのは、ダレ」

鏡に映る私は煙になり、光の渦になり様々な色に輝いて、うごめく。
その後にキラキラとした鏡から美しい声が響き、返事を教えてくれる。

「アナタよ」

私は微笑み、世界で一番美しい自分に満足をする。

その間は全てを許せた。

私が世界で一番美しいから、あの娘が生まれた。

あの娘は私の美しさの恩恵を受けた、偽物の美しさだ。

純粋に美しく、金も人からの愛も、捨てるほど持っている私は、世界一の美しさも持っていて、不公平な世の中を嘲った。

世界一美しいと同時に、私は世界一幸せだった。


←* | top | #→

Dog-ear ??
SCHNEEWITTCHEN






「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -