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恋は月曜に舞良と話してから、ほとんど部屋にこもるようになっていた。
かなりのアウトドア派な恋には事件だった。
嬉しそうなあの口元に比例しない行動に舞良は少し焦っていた。
あの発言は何か間違えていたのか。
愛も怪訝そうな顔をして食事を部屋に持ち込む恋を見ていたし、清子は心配して二回ほど恋の部屋を訪ねていたがドアの前で追い返されていた。
ほとんど自室にこもっているが必ず学校には行っていた。
どういう意図なのかわからないが誰よりも早く家を出て学校に行っているようだった。
響が理由を知っているか聞こうと思ったがよく考えるともし響が原因だった場合、それを聞いた響がショックを受けるかもしれない。
言わない方がいいのかな、と舞良は苦悶した。
教室に帰って来た時響は一人で、舞良も教室に一人だった。
アドレスを交換したわと言って響は笑顔で携帯を振った。
「アカリ可愛いわね、マイロ」
「…そ、…それ何て答えたら…」
「卑屈ね、可愛いと思うでしょ?」
「…うん」
「顔が赤いわよ」
「誰のせいだ!笑うな!」
ニヤニヤ笑っていた響は赤面して慌てる舞良を見て声を上げて笑った。
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CINDERELLA STORY