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目の前で娘を奪われ放心する宗次郎と、面白がって笑いを噛み締める愛は止めようとしないので、不死鳥が盛り上がる恋と響の間に割り込んだ。

不死鳥は笑いながら響の肩をつつき、帰って来てと声をかけた。

響は相変わらず恋に引っ付いたまま、不死鳥をニヤニヤ笑顔で振り返った。

「こんな展開になるなんて、MCには教えてもらわないと進行が出来ないですよ」
「私も知らなかったんだもの、気が早いベンジャミンに言って欲しいわ」
「結婚式まで待ってられないでしょー。ベンジャミンよりかっこいいよ俺」

不死鳥は笑いながらスピーチ台のマイクを占拠し、会場に向かって進行を再開した。

「予定に無かったので、私が勝手に締めさせ貰いますね。ナイトパーティが押してるので、ここはさくっと、レンさん。今のお気持ちを一言お願いします」
「締めるの俺かー」

不死鳥に振られて、恋はマイクの前に立ち、笑顔のまま視線を泳がせて言葉を整えた。

両手をスピーチ台についてほくそ笑むと、恋は誰の予想をも裏切る事を言った。


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Dog-ear ??
CINDERELLA STORY






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