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「ソージローさんは、賢く有能な男を娘の旦那にしたかったんでしょう?はっきり言って俺は、ヤスに負けず劣らず賢く有能である自信がある」

恋は常に笑顔で、自分プレゼンをつらつらと言い続けた。

「ヤル気を出してみれば案外学年トップも取れたし、超友達多くて慕われてる自信があるし、ヤスが今までやって来た様な総統力を俺も持ってる」
「しかし今まではまるでヤル気の無い男だったではないか」
「そうそう、ナリちゃんに会う今まではね」

舞良は恋のその自信満々な態度と、婚約者になろうとしている女の子の父親に対する軽い口調に、最早尊敬してしまった。

宗次郎が黙った間に、恋は体の向きを変えて清子がいる方に視線を送った。
相変わらず笑ったままだ。

舞良は今まで清子に気付かなかったが、おそらくずっと戦々恐々と見ていたのだろう。
険しい顔をしていた。

「キョーコ、俺卒業したら灰宮社に就職するから。キョーコのコネが無くても、勿論就職出来るけど一応社長に聞いておくよ。俺をave編集部に置いてくれる?」

恋は今まで灰宮社にまるで興味が無く、双子に灰宮社を取り持って貰いたいと思っていた清子は、よく恋に就職について話していた。
その度に恋は興味ない、と言って流していた。

清子が涙ぐみながら頷かなくとも、舞良には恋の就職が決定する事が分かっていた。

「就職決定した。ソージローさん、能力もこの結婚の意味でも、今俺はヤスと同じレベルにいる」
「だからと言って、君は…」
「聞いてよ、もう一つあるんだ、俺が婚約者に相応しい物」
「…何だね」

宗次郎は恋の言葉使いに多少苛立ちながら、恋の返答を促した。

恋は満面の笑みになり、言葉を続けた。


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Dog-ear ??
CINDERELLA STORY






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