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美歌はチラチラと舞良を見ながらネクタイを結んでいると、急に襟の間から見える舞良の首筋を指でなぞった。

ぞわっとして鳥肌を立てた舞良が怯えて身を引くと、響が美歌の手を叩いた。

「ミッキー、セクハラしないの」

美歌は叩かれた手を口元にやって、爪を噛むと、首を傾げて舞良を見た。

ずっとニヤニヤしていて、楽しくてしょうがないという顔をした。

「可愛いんだもんっ、見てよこの肌!綺れーい、触りたくなるじゃない」
「わかったわ、いいから続きをしてよ」
「ねえマイロくんって彼女いるの?」
「これから出来るわ」

何故か美歌の質問には響が淡々と答えていた。

これから出来るって、まさか朱里の事なのかと舞良は照れた。

「今はいないのねー、じゃあ童貞?」
「ミカ!!」

響が本名で怒鳴ると、美歌はニヤニヤをやめて首をすぼめた。
悪びれる様子はなく、なんて事言うのよと怒る響の声を聞き流していた。

舞良は童貞の意味を知らなかったので、二人の空気に着いて行けなかったが、響の怒り方からして何か失礼な事だったのだろうと結論付けた。


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Dog-ear ??
CINDERELLA STORY






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