「質問があります」
「ならば教科書か参考書を持ちたまえ。メモすら取らずに理解できるほど君の頭は優れていない」
「スネイプ先生にとって生徒はアリですか?ナシですか?」
「何を聞かれているやらさっぱりですな」
ズンズンと迫り来るスネイプ先生の気迫に押され、私はジリジリと後退する一方。とうとう研究室からも追い出され、無情にも扉が目の前で閉められた。ガチャガチャと取っ手を揺らしてみても、びくともしない。
「君と私との間にはこの扉以上の隔たりがある」
「私はもう成人です!」
「そうしてごねるのは子供の証拠だ。君の青春とやらに我輩が付き合う義理はない」
「出会い方がそんなに重要ですか?」
打って変わって低く小さな声で、そう言った。ごねているわけじゃない。ただ、知りたいだけなのだと彼に問う。
「君は教師と生徒という立場さえなければ我々の関係が変わるとでも思っているのか?」
「そう、なればいいなと」
「大した自信だな、ミス・エバンズ。ならばさっさと卒業してしまえ。そうすれば分かる」
質問には結局何も答えてもらえていない。拒否されて尚追いかけるほど、子供じゃないのに。拒否の答えすら……
だから、これは、つまり、
…どういうこと?
Special Thanks
you
(2019.1.22)