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「俺は、玲央に甘えたいって思ってる。頼りたいし、たまには褒めて欲しい。でも、ちゃんと叱っても欲しい。それと同じように、俺は玲央にそうしたい、そうできる人間になりたい」

「……あぁ」

「玲央、あのさ、色々聞いていいかな?」

「あぁ、なんだ」


たとえばの話だけど、俺が思っている疑問の数々が思い違いでも勘違いでもなくて、その通り≠セとしたら、きっと悲しい反面、嬉しいと思うんだ。


「なんで……玲央は、総長になったの?」

「前の総長を潰して司に誘われたから、だな」

「……じゃあ、総長になって最初の頃、少人数で活動してたのは?」

「ブラックマリアってのは、お前も聞いただろうが司が作った馬鹿なチームなんだよ。
誰でも入ることができるし、いつでも抜けることができる。一種の力試しができる場でもある。
俺はそんなことに興味もなかった。だが、俺がブラックマリアに入った当時は総長がゲーム好きで、正直うざかったんだよ。だから俺のときは最初、少人数にしていた」

「じゃあ、なんで増やした?」

「司がそう指示したんだよ。その頃になりゃどうでも良かったからな。チームの人数が増えようと減ろうと、俺は喧嘩さえできりゃあそれで良かった」

「……ゲームって、玲央が総長になってどんくらいやった?」

「……最初は俺の意志で少人数にしていた。そのほうが楽だからな、でもそこから増やして、我儘言うやつが多くなって腹が立ってやった。
それ以降はチームのやつらがなにか問題を起こしたとき、不満が募った時だな」

「それって……さ」

「あぁ、最初は俺の意志じゃねぇな。ただ感情のまま起こしたもんだよ。けど問題を起こした時……雄樹のとき、隆二のときは違う。ゲームのときは総長や副総長なんて地位は関係なく誰が誰を殴っても文句は言われない。
だから問題が起きて苛立ってる不良どもを言葉で叱るよりも、手っ取り早いと思ったからやった。文句があるなら直接本人を殴って言え、ってな。
お前が立ち会ったときは銀狼を騙すための罠だがな」

「……雄樹のこと、追放にしたのはその、雄樹の為だろ? でも、隆二さんは」

「雄樹のときはそれがアイツのためになると思ったからだ。俺だってなにも雄樹と仁が好き合ってることに文句はねぇよ。けどな、ことあるごとにゲームなんかやるチームにいてみろ、気苦労が絶えないどころじゃねぇだろ。
隆二の場合は立場だな。アイツは副総長だ。役割があるんだよ、だから無理に残す形にした。まぁ、隆二だってまだ残っていたいのは目に見えていたしな」

「……じゃあ、じゃあさ」


ずっと、ずっと聞けなかったこと、聞いてもいい?




 


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