雪だるま2
「芽生くん!」
「おー!今日も元気だな」
ピンポーンと、玄関のチャイムが鳴るなり妹は勢いよく外へ飛び出して行った。慌てて追いかけると、既に白馬くんに飛びついている。
「こら!人に飛び付いたら危ないっていつも言ってるでしょ」
「俺なら大丈夫だぞ」
鍛えてるからな!と白馬くんがドンと胸を叩く。やたらと自慢げな様子がおかしくてくすくすと笑ってしまった。
「あのね芽生くん!大きな雪だるま作ろう!」
「よっしゃ!やるか!」
妹の号令のもと、白馬くんは雪玉を転がし始める。雪玉を大きくするのは意外と骨が折れる作業だ。白馬くんは文句も言わず妹と相談しながら着々と作業を進めていた。
「できたー!!!ねぇ!お姉ちゃん!私と同じ身長だよ!」
「ほんとだ!すごいね!」
どのくらい経っただろうか、無事に完成した雪だるまは妹と同じくらいの大きさでとても立派だった。白馬くんに付き合ってくれてありがとう、とお礼を言えば、俺も楽しかったから、と言ってくれた。良い人だなぁ。
「写真撮って!」
妹にねだられて雪だるまとのツーショットを撮る。
「芽生くんとも写真撮りたい!」
「よし!こっち来い!」
白馬くんがヒョイと妹を抱えてピースする。すかさずシャッターを切ると、寒さで鼻の頭が赤くなっている白馬くんの笑顔が写真に閉じ込められた。
「芽生くんにも送っておくね!っあ…」
しまった!と片手で口を押さえる。妹につられてつい下の名前で呼んでしまった。
「いいぜ、芽生って呼んで」
「いや、でも…」
「俺も名前って呼ぶし」
「そ、そっか…」
なんだか気恥ずかしくて視線を泳がせてしまう。チラリと見た芽生くんの顔は鼻先だけで無く、頬も赤い気がした。
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