ビリビリビリビリ


私の一日はこうだ。
起きて、歯を磨いて、着替えて、朝の鍛錬をして、シャワーを浴びて、朝ごはんを食べて、ギルドへ向かって、


「おう、いたのかチビ。……あ?お前また太ったか?」

「はぁん殺すぞ筋肉じゃ」

「肉だろ土竜(もぐら)」

「土竜じゃねーーーーーよ!!地竜の……」

「……雷竜の……」

「「咆哮!!!!」」


我が宿敵──ラクサス・ドレアーと喧嘩をして、依頼を受けて、


「その依頼、お前には無理だろ」

「……あ"ん?」

「お前一人じゃ力不足だっつってんだよ」

「オラァ!!」

「っと、危ねぇな」


ラクサス・ドレアーと喧嘩をして、依頼をこなしに行って、ギルドに戻ってきて、夕飯を食べて、


「おーおーよく食うな。そりゃ太るのも納得だ」

「……筋肉だっつってんだろ」

「筋肉はそんなぶよぶよしてねぇよ」

「んだとコラァ!!」

「最近どこぞの暑苦しい奴に似てきたな。体型は真逆だけど」

「表出ろ!!」


ラクサス・ドレアーと喧嘩をして、ミラちゃんやエルザたちとお話をして、酒を飲んで、


「未成年は飲酒駄目って知らねえのか」

「こちとらおめー同じ年齢じゃボケ」

「あ?ああ……悪ぃ、太った幼児体型の餓鬼かと思った」

「おうやんのかコラ」


ラクサス・ドレアーと喧嘩をして、家に帰って、夜の鍛錬をして、お風呂に入って、歯を磨いて、着替えて、寝る。

さて。

今日もそんな私の一日が始まる。



- 1 -


[*prev] | [next#]


[prev]
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -