今日も平和です

  承太郎が寝てる…! いや、どこぞの吸血鬼様ではなく彼は人間だから睡眠は必要だ。寝るのは普通。だが、しかし、無防備に寝てるのはあの“空条承太郎”だ。

これはもう悪戯するしかないんじゃないかな! 普段は威圧感半端なく佇むもんだからなかなかそんな機会がない。けれども今ならいける気がする。いけ!行くんだ優!

キュポンッ!と軽快な音をたてて油性マジックの封印が解かれた…。痛い子とか言わないで!

「 顔に落書きなんてやめなよ優」

うわあ!? 音もなくぬっ、と花京院が現れた。びびった…君そんな動きする子だったっけ。しかしそんなこと言われた所で止める私ではない。

『止めるんじゃあないぞ花京院、この南野 優には夢があるッ!』

日頃から承太郎には馬鹿にされてきているのだ、ちょっとくらいしてやってもいいじゃないか。せいぜい額に“肉”と書いて頬にぐるぐるを書くぐらいだよ。…実際に私が馬鹿なのかどうかはこの際気にしないでいただこう。

「後で承太郎に何されても僕は知らないからね」

『大丈夫、花京院がやったことだから』

「き、君って奴は…!」

最低だ!なんて花京院が言ってるがそんなこたァ知ったこっちゃない!覚悟はいいか?俺はできている!

「何しやがるてめー…」

あと数センチ!って所でまさかの承太郎が起きてしまった。なんてことだ。これは私はオラオララッシュされちゃう感じ?それは痛い、嫌だ。あれ、もしかして最初から起きてた?

『あの〜、つかぬ事をお聞きしますが承太郎さん?』

「あ?」

『…最初から起きてた?』

「あたりめーだこの阿呆」

じゃああれか、花京院のせいにしようとしていたのもバレているのか!あっ、花京院が私のことを見てほくそ笑んでる。悔しい…!

「てめーが何しようとしてるかなんてお見通しだ」

「残念だったね、 優」

そんなに私は分かりやすいのか!? しかし花京院ムカつく奴だ。また承太郎に馬鹿にされるネタが増えてしまった…。

「これに懲りたらもう変な事すんじゃねーぞ」

オラオララッシュされなかっただけ良かったということだろうか。ちくしょー。まだ次があるさ!






今日も平和です。




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