「……(こそこそ)」

「どうしたんですか?泥棒さんみたいな歩き方になってますけど…」

「ギクーン!小鳥ちゃん、しー!奴らに気づかれないように頼みます」

「何かしちゃったんですか?」

「いやいや。実はね。そろそろリアル世界が豆まきなのよ」

「豆まき…?あ!節分ですか?」

「正解!だから奴らにも豆をぶつけてやろうとね」

「……吸血鬼、だから?」

「そう!鬼って漢字がバッチリ入ってるから。というわけで寝込みを襲います」

「えぇ!?」

「へー。楽しそうなこと話してるね。僕もまぜてよ」

「げ!ラスボス長男が早くも登場!?」

「ねえ、小鳥。僕の寝込みを襲ってよ」

「指名されちゃったよ小鳥ちゃん!」

「え?え!?」

「君にならいつ襲われたって構わない。そのまま殺されようとも、それが君の愛情なら受け入れるよ(そっと小鳥にナイフを渡す)」

「えと…あの…」

「こらー!小鳥ちゃんドン引きしてるからやめい!」

「チッ、邪魔なぬいぐるみめ。ズタズタにしてあげるよ」

「おい、俺のクマ太郎壊すな」

「カロン!救世主!」

「いや、中身のあんたはどうでもいい感じ」

「…素直だね君も。そんな子には、とりゃー!!ストレス発散の豆まき!」


ビュン!!


「(パクリ)もぐもぐ」

「あ」

「食べちゃいました…?」

「鬼が食うな!!」

「んー…微妙だなこれ(もぐもぐ)」

「歳の数だけ食べなされ」

「歳の数?絶対ヤダね」

「もうね。君はいいよ。鬼役で豆に当たってくれれば」

「断る」

「つーか、あんた歳いくつ?(もぐもぐ)」

「乙女に歳を聞くもんじゃないよカロン!」

「ハハッ、乙女って…」

「笑うなー!女はいくつになっても乙女なんだよ覚えとけい!」

「(もぐもぐ)」

「カロンさん…もしかして全部食べちゃいます?」

「んー(もぐもぐ)」

「あっ!いつの間にか持ってた豆、全部カロンにとられてる!」

「(ザラザラザラ)」

「一気食いすんな!!返せぇ!」




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