たこ焼き
作:佳景穿垂

暑い夏の祭りへ君は
僕と一緒に向かう
ひとしずくの汗を僕に
見せようするくらい近い

屋台が並んでて君が
好きなたこ焼きを見つけて
はしゃいでいる君の姿を
愛おしく思えてしまう

君みたいにふるまいたいのに
全く飾らない
姿を見せてくれる
君みたいに

暑い鉄板の上にいた
たこ焼きを食べるために
君のを冷ますことさえ
考えもしなかった

暑い鉄板の上にいた
たこ焼きに苦戦する君に
気づかないままでいるから
あたたかいものを崩してしまう

輝く光がたくさん
君の顔を照らしても
どんな輝きさえも
君に勝てないと言った時

黙ったまま歩いて行く
君の後ろ姿は
とてもあたたかそうに見えて
たこ焼きを買いに行った

自分だけで考えていることでも
考えがまとまる
君の姿がまとめる

暑い鉄板の上にいた
たこ焼きを食べるために
君のをさますことが
生きることだと僕は考える

これからも壁ができたとしても
乗り越えはられないようでも
君と二人で行くならば
僕は乗り越えられる

暑い鉄板の上にいた
たこ焼きを食べるために
君のをさますことが
生きることだと僕は考える

7個しかないたこ焼きを
4個食べてしまえばいいのに
半分にしようと笑うから
たこ焼きはもっともっと
あたたかくなる

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