「はは、そんな先輩いるんだ。凄いね」
「でもすっごい優しいんだよ!!」
「名前呼ぶだけで皆ビクビクするのに?」

そう言うと、隣の鈴音は満面の笑みで大きく頷いた。
最近、授業が終わってからすぐに何処か行ってしまうから、鈴音の事を着けてみた。
そうするとなんと、泥門高校?という高校でアメフト部のチアをやっていたのだ。
あ、アイシールド21でしょ、テレビで観た。
そう言ったら鈴音は目を輝かせて私の手を取ったのだ。
それから毎日毎日、ずっとアメフト部の話。

「あっ、なまえ、部活みにくる?」

鈴音が手に持っているアイスを食べながら言った。
手元にあるアイスを見たら、溶けて手に垂れてきそうだったので答えるより先にアイスを舐める。
うーん、ぬるくて甘ったるい。おいしい。

「アメリカに行くって言ってたお兄さんに大反対だった鈴音が熱中するぐらいだし、行ってみようかな」

よーにい、とやらもまた気になるし。
鈴音が好きな人がいるかもしれないし。
知的好奇心にまみれた顔で笑うと、鈴音は私の心を読んだかのようなタイミングで肩を叩いてくる。

「そんなのじゃないから!!」
「何も言ってないけどー?」
「小学校の頃から一緒だもん、分かるよ!」
「へへ、そっかー」

間延びしたような声で言ったら、また鈴音に叩かれた。

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