「――おまえが、変態さんですか?」
「おやおや…いきなりですねえ…お嬢さんが魔王殿が引き取ったという娘ですか?」
「う…蘭丸!この人どうにかならないのですか!?見た目気持ち悪いのですよ」
「無理だよ、蘭丸だってどーにかしてほしいぐらいだし」
「じゃあもうあきらめるしかないのですか……?」
「そうだな。ときには大人になることが必要だって」
「さっきから失礼ですねえ……この子供二人組は、」

蘭丸が言っていた変態さんは、見ていて心配になるぐらい色の白い男の人でした。普通なら、儚いはずの人なのに、ああもう目でわかります。わかりたくなかったし、誰にも教わっていないのに。あの目は変態、いいえ間違えました。――狂気、つまりれむたち殺し名と同じ目をしています。言うなれば"ゼロザキ"です。あれ、一緒にしたらゼロザキがかわいそうでしたね。だって彼はゼロザキにはなれませんのです。ぎゃーぎゃーと騒ぐ蘭丸と変態さんを見て、変な気分になります。これはなんだかいけないものだと。二人が騒ぐ音を聞きつけて、人がたくさん集まってきました。だけど誰も止めようとはしません。「またやってるよ、あのふたり……」と呆れた目で見て、またどこかに行ってしまうパターンばかりなのです。ふたりが武器を取り出し始めても誰も慌てません。だけどみんな無言で非難をはじめました。
………あれ?これってれむも危ないじゃないですか?


「これでもくっらえー!!」
「……甘いですよ!」
「ってやっぱりですかー!!」
「あっはっはっは!」
「ふふふふふふ!」
「れむを無視してはじめないでほしいのですよー!!」

どんがらがっしゃーん!というおマヌケな効果音が似合う音がしました。蘭丸が弓を乱射して、変態さんが鎌みたいなのを振り回して、すっかり部屋はぐちゃぐちゃで。蘭丸がひたすら弓を連射するから、れむにまで当たりそうになる始末!か、顔の横を高速でなにかが通りすぎていきましたのです。女の子の顔に一生ものの傷をつけたら慰謝料をものすごくとらなくてはいけないとおねえちゃん先生に教わったのです。それかもしくは、「もしかしたらそこから恋が生まれるかもしれないんだね!」「責任とりなさい!…ああわかった、じゃあ俺が一生君のそばにいるよ……みたいな!」「「きゃー!!」」……おねえちゃん先生もりずおねーちゃんもふたりともやけに興奮していましたのです。
とりあえず!このままだとれむの身が危ないのですよ、もう逃げるなんて選択肢はないのです。《マジカルバナナ》と《ミセスドーナツ》を取り出して今回は右手に《ミセスドーナツ》を、左手に《マジカルバナナ》を持ってこちらは眼中にもないらしいふたりに向かって構えます。
いずおにーちゃんは《お遊び》は一日一時間と決めていましたがれむはそんなことはありません。だけど必要ないときはあまり殺しも戦いもしないのです。ぎゃはは!久しぶりにれむも暴れてやります!


「ぎゃははは!れむを無視し続けるとはとてもいい度胸なのです。

残さず綺麗に食べてあげます、いただきますっ♪」


《ミセスドーナツ》を前に振ると黄色いこより部分がものすごい速さで伸びていきます。《ミセスドーナツ》は罪口の誰かが作ったからくり武器なのです!


「は、はあ!?なんだよこれー!!」
「これは………!」


とてもまずそうですが蘭丸と変態さんのぐるぐる巻きの出来上がり!続いて第二弾、ごちそうしますのですっ










「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -