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誰かが割り箸に番号を書いてくれて準備はバッチリだ。

「じゃあみんな引くよー!いっせーの……」

全員が一気に割り箸を引っ張る。
周りにバレないようちらっと確認したら俺は3だった。

「王様の人ー!」
「イエーイ!俺が王様ぁー!」

バッと手を上げ超嬉しそうにしてるのは柳田。
お調子者でみんなのトラブルメーカーだ。
こいつが王様とか……。
他の人たちも同じことを思ってるみたいで次々に文句を言う。

「えー!柳田かよー」
「うわぁー、俺絶対命令されたくないわー」
「柳田、調子乗って変な命令すんなよ」
「黙れー平民ども!俺は王様だー!」

腰に両手を当て、あきらかに王様になりきってる。
まぁ結構人数いるし確率的に俺は当たらないかなぁー、なんて。

「んー、じゃあねー……3番と5番がベロチュー!」

うわ、男同士でキス、ましてやディープなんて最悪じゃん。
さすが悪い意味で期待を裏切らない柳田だわー。
3番と5番かわいそう。

「3番と5番早くでろよー。しらばっくれても無駄だぞ」

…………
あれ?

もう一度手にもってる割り箸を見る。

3番って……俺じゃね?

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