▼ 04
「パンツは女性用じゃないのか」
「あ、あたりまえです!」
「それもまた一興…」
このイケメンは、頭がおかしいのかもしれない。何が一興だ。
そう思うのに、本気で抵抗する気になれない僕も…どこか狂っちゃったのかな。
「もう、やめ…はぁ、ん」
「君のここは止めてほしくなさそうだけど」
「言わないで、ください…あっあっ」
下着の中から僕のものを取り出し、ゆるゆると刺激する。暫くしてくちゅくちゅと湿った音が耳に聞こえ、ますます羞恥で死にそうになった。
「…百瀬君」
「は、い…えっ?」
目を疑う。イケメンは僕のものを扱きながらいつの間にかズボンを脱ぎ、下着をずらし…何故か自らのお尻の方に、手を伸ばしていた。
僕の方からではない、別の水音。じゅぷじゅぷ激しく動く彼の指。ぴくんぴくんと時折跳ねる腰が、机を揺らす。
…え?え?なに、してるの、このひと。
「はぁ、百瀬君、お願いだ」
「お、おねがい?」
「俺のこの穴に、君のペニスを、挿入してくれないか」
「…そう、にゅう?」
「あぁ。もう、欲しい」
「なに言ってるんですか…?男同士で、そんなこと」
「男同士だから、尻の穴を使うんだよ…んっ」
彼が指を抜く。その綺麗な指先がてらてらと濡れているのが分かって、僕はますます訳が分からなくなった。
こ、この人、やっぱりおかしい。狂ってる。
「ひっ、い、痛い!」
「はぁはぁ…百瀬君、入れてくれ」
逃げようとする僕を机に押し倒し、上に乗ってくるイケメン。
待って、待って、むり、むりむりむ…
「あううっ」
「んぁっ、百瀬君の、百瀬君の、入ってくる」
ずぶずぶと僕のそれを飲み込んでいくお尻の穴。味わったことのないその感覚に、僕は身を震わせる。
あたたかくて、きつくて、ぬれてる。
「あっあっ、やです!いれないで!」
「んっ、むり…あぁ、全部、入った…ッ」
「ひやぁ!うごかないでっ!」
「んっんっ、きもちいいっ、あうっ」
イケメンがとろけきった顔でゆさゆさ腰を揺らした。うねるような内壁に射精しそうになって、必死に動かないでと懇願する。
「あっァ、はぁ…おれ、女の子に、おかされてる…ふ、ぁ」
「ぼ、ぼくは男ですよっ、あんっ、いっちゃうから、そんなに、っしめないで」
僕のお腹に手をつき、ぐぽっぐぽっといやらしく上下に動く彼の腰。きゅううんっと段々締め付けが増していくその穴に、少しずつ吐精しているのが分かる。
きもちいい。でも、こんなのだめ。あぁ、こんな、こんな。
はだけたブラウス。腕にひっかかったままのブラジャー。めくれ上がったスカート。ぼく、ぼく、女の子の格好で、こんなイケメンと、いやらしいことしてる。
「ん、ん…んぁぁっ、ももせくん、ももせくん、おれもいく」
「あぁん、やだっ、きついぃッ、でちゃう」
「中に、だしてくれ、おれの、中にぃっ」
「ん、はぁ、やだやだ、うあンッ」
「ひっ…あぁ…あついぃ、いくいくいく…はぁぁ!」
中にどくどくと吐き出した瞬間。ぴゅうっとイケメンの精子が勢いよく飛んで、僕の顔にかかった。
「あ…」
「す、すまない」
焦った彼が、自分の来ていたシャツでそれを拭う。
そしてそのまま僕の胸に倒れこんできた。
「はぁ…」
イった後の上気した頬がとてつもない色気を放っていて、ごくりと唾を飲み込む。
「あ、の、僕…」
「君は見た目に寄らず、存外いいモノを持っている」
「っ」
「それに声だってとてもいやらしかった」
「なっ、な、なにを…」
「つまり、だ」
ちゅう。覆いかぶさるようにキスをされた。甘く甘く彼が微笑む。
「百瀬君…気持ち良かった」
…僕は死にたいです。
とりあえず、樹海にでも行って来ようと思います。
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