▼ 03
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「ひっ、もう、いやらぁ…あぁぁッ」
「お前が、いっぱいしてって…言ったんだ、ろっ」
「いやぁぁぁぁっ!いくっ、いくっいくうっ」
俺の家。ベッドの上。
逃げようとするその腰を掴んで、後ろからずっぷり奥まではめ込む。先程注ぎ込んだ俺の精液が、こぽりと音を立てて溢れてきた。
「むりっ、もう、むりぃぃ、はぁン!」
「無理じゃねーよ。ここぬるぬるに勃たせといて、説得力なさすぎ」
「んぁっ!さわっちゃ、だめぇっ、あっあっ、ひ、あ」
何度射精したか分からない瑞貴のそれは、未だ熱を持ち続けている。俺が腰を揺するリズムに合わせてとぷとぷと液を垂れ流し、シーツを汚した。
「だめっ、あっ、もっとおく…ん、そこ!そこッ!やぁぁぁぁ!」
「駄目なのか良いのかはっきりすれば」
「いいっ、あぁぁ、いいよぉ!きもちぃっ、きもちいから!」
…ふ、本当に、かわいーの。こいつ。
指先が白くなってしまう程強くシーツを握り締め、嬌声をあげる瑞貴。その汗ばんだ背中に舌を這わせながら、ぐちゅぐちゅと中を掻き混ぜた。
「ひっ…!」
「っ、中…締まったけど」
「だってぇ、あぁんッ、なめちゃ、だめぇ!」
「さっきからだめだめばっかりだな、お前は」
「はうっン、いやら、もう、いやらぁっ」
「ん、はぁ…」
途端に迫ってくる内壁に眉を寄せて耐える。…やばい、油断してたら、すぐもってかれる。
自分だけが達してしまうという事態だけは避けたいと思い、腰を掴んでいた手を前に伸ばした。ぐちゃぐちゃになったその熱い塊に触れる。
「ここシゴいたら、いっちゃう?」
吐き出されている液体のおかげで滑りはいい。人差し指を先端に潜り込ませ、カリの部分を親指でこする。瑞貴は面白い程にびくびくとのたうち回った。
「う、はぁぁぁっ!いっちゃう、いっちゃう!」
「ッ…やば」
「んぁぁぁッ、ひあっ、いくっいくっ、でる!でるうっ!」
あ、やばい。これは自殺行為だったかもしれない。痛いくらいに締め付けられて、どんどんと精液が駆け上がってくる感覚がする。
くそ、気持ちいい。狭い穴の中を無理矢理割り開きながら、むちゃくちゃに突きまわした。もちろん瑞貴のモノを弄る手は止めない。
ぎちゅぎちゅとひどい音がする。尻の穴からか、それとも別のところなのか。考えることすら煩わしい程に快感に支配された頭の中。
「はぁ…っ」
穴の奥、こいつの気持ちいい場所は本能が覚えている。そこを抉るように腰を動かした瞬間。
「うぎっ…ひぃやぁぁぁッ!?」
高い高い悲鳴をあげて、瑞貴がイった。
「っん、ふ…は」
収縮する内壁に耐えられずそのすぐ後に白濁を流し込む。
「んっんっ…」
「あー…すごい出た…」
さっきも出したのに。
「は、ァ…ひふみぃ…」
「ん」
物欲しげな目線に頷いた。分かってるよ。ちゃんと。
こぷ、と音を立ててそれを引き抜く。瑞貴の身体を反転させて、何度も何度も口付けた。
「ふ…うぁ」
「…」
「んん、やっと、ちゅうしてくれた…」
えへへ、うれしい。
未だ余韻の残る表情で微笑まれて、俺は一気に脱力する。…はぁ、もう。なんなんだこいつは。
「瑞貴」
「なに?」
毎回こんな風になられちゃたまらない。
「…お前、もう、酒飲むな…」
…可愛すぎて、俺の心臓が持たないんだよ。絶対本人には言わないけど。
end.
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