あなたへの想い


風が吹いた・・・



暖かな風が、 マイ の髪をふわっと靡かせる。



少しくすぐったそうに微笑む マイ から、エドは目が離せない。






こんなちょっとした時にでも思う。



いや、こんなちょっとした時にだから思う。



あぁ、オレはこいつの事が本当に好きなんだなって・・・

















「ねぇ、エド!あそこ見て!!」



クルッとエドの方を振り返って、 マイ は前方を指差したまま口を開く。



エドは思考を中断させて、 マイ の指差す方向に目を移す。



するとそこには・・・・








「・・・・・・・・・花屋?」






店の前にまでバケツを置いて、その中に花をたくさん入れて置いている。



もちろん店の中にも様々な花が置かれている。






バラ、チューリップ、ユリ、スイセンといった一般的な物から、ムスカリ、シバザクラ、ミヤコワスレなどのあまり知られていないような花まで数多く置かれている。



マイ はそんな花達を目をキラキラさせながら見ていた。



エドはそんな マイ の様子に軽く苦笑しながら口を開く。






「入ってみるか?」




マイ はエドの言葉にパッと顔を輝かせて大きく頷いた。



そんな マイ の笑顔にエドも自然と笑顔になる。






あぁ、この笑顔がオレを惹き付けて離さないんだ・・・・



明るくて、輝いて、眩しくて・・・・



守ってやりたい。



そう思わせる・・・・・・・







本当にオレは・・・・ マイ の事が好きなんだな・・・・・・・
















店に入ると、花の香りが辺りを包んでいた。




「いろんな種類があるんだね〜〜〜」



マイ は感心したような口調で店内の花を見ていく。



エドも マイ ほどではないが、半ば感心しながら花に目をやる。






するとその時、一つの花が目に留まる。










ワスレナグサ









確か花言葉は・・・・・




ちょうど マイ がワスレナグサに見ている時、エドが隣から声をかける。



「 マイ 、これ買ってやるよ・・・」




「えっ?!ほんと?いいの?」



マイ の驚きの声に、エドは少し顔を赤らめながらも小さく答える。






「・・・・・・あぁ。」




素直に マイ に伝えられない分、こうして形にして贈る。



溢れそうなほどのこの想いを、全て伝えるなんてとてもできないけど・・・



でも、少しずつでも伝えたい。








二人のそんなやりとりに、店員さんが小さく微笑んだ・・・・



まだまだ気持ちを抱えきれない小さな恋人達。



そんな二人を、ワスレナグサのほのかな香りが優しく包む・・・

















ワスレナグサを買ってから、宿へと続く道を二人で歩く。



周りには時間帯のせいか人がいない。





そんな静かな・・・・しかし幸せな時間。



マイ が小さく笑った。



エドは マイ の方に顔を向けて首を傾げる。






「どうした?」



エドの問いに、 マイ はエドの手に持たれているワスレナグサを見て口を開く。




「ねぇエド?ワスレナグサの花言葉って知ってる?」




マイ の突然の言葉に、エドは内心焦りながらも、表面上は平然として答える。



「・・・・・・・・・・・さぁな・・・」






そんなエドの様子に、 マイ はさらに微笑む。



そしてワスレナグサを持っていない方のエドの手に、自分の手を絡める。



一瞬驚いたエドだったが、 マイ の幸せそうな笑顔を見てそのまま手をつないで宿に向かう。







夕日が辺りを赤く染める中、小さく呟く。



「・・・ マイ ・・・・・・愛してる」



顔を前に向けたまま、エドは顔をほのかに赤くさせて言った。






「私もエドのことすごく愛してる!」



マイ はつなぐ手に少し力を込めて言う。















マイ の笑顔に、どれだけ助けられているか・・・



マイ の気遣いに、どれだけ支えられているか・・・



マイ の言葉に、どれだけ勇気をもらったか・・・






オレが・・・・どれだけ マイ を愛しているか・・・









まだまだこの想いを上手く伝える術が見つけられないけど・・・



それでも、少しずつでも、君へのこの溢れそうな愛しい気持ちを伝えていく






今の自分にできる精一杯の事で・・・・・・・・・




















ワスレナグサ・・・











『 真実の愛 』












嘘・偽りのないこの気持ち










本当に、心から君を愛している
























相互記念夢♪

『光彩陸離』の管理人、冷月さん!!!

こんなものでよろしいんでしょうか?!

メールで書いたとおり花言葉をネタに書いてみました☆

・・・・・・・・・・・・・・・へっ返品可能です。




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