愛し的、数年後のハロウィン

2010年のハロウィン夢。
連載【愛しの夢の旅】の連載後(しかもかなり未来)のお話(;゚∇゚)
甘くも何とも無いうえに短いよ!
えっ?ただ管理人がこの設定で何か書いてみたかっただけなんて、そんな・・・(おいおい・・・)
ちなみにお友達の娘と息子の名前はリタとレオで統一!
変換出来ません、すみませんm(_ _)m





「あっエド!ちょうどよかった見て見て!」


部屋に入ると、マイが笑顔で振り返った。
リオ達の元へとやって来てからキッチンにこもって菓子作りや料理の準備をしていたマイ。
いつの間にか姿が見えないと思ったらこんな所にいやがったのか・・・
何してたんだと問いかける前に、マイは体ごとこちらを振り返った。


「じゃーーーん!!!」


満面の笑顔のマイの手には、抱え上げられたレナの姿。
ただしその格好はいつもの服とは違う。
黒く尖がった帽子にはオレンジのリボン。
黒いレースやフリルがあしらわれたワンピースは、これまた黒とオレンジが基調とされている。
なんつーか・・・


「魔女レナ〜!ハロウィン仕様でーす!作るの大変だったんだぁ〜。でも可愛いでしょ?」

「・・・・・あぁいいんじゃねーか?」


もう毎年の事ながら、マイのこのイベントにかける行動力には呆れを通り越し感心さえする。
今日は10月31日。
マイ達のいた世界で言うとハロウィンらしい・・・
この世界にはそんなイベントは存在しないのだが、毎年マイは子供たちに仮装させては写真を撮って喜んでいる。
そして毎回イベント事の会場になるのはリオ達の家。
夫婦揃って軍で働く二人の忙しさを考えれば、当然俺達がここまで来る方が早いし確実に揃うという理由からだ。
各イベントに誕生日など、月に一回はこの家に来ている気がするのは気のせいではないだろう・・・
その度に準備をして大量の荷物を持ってくるマイにもう口を出す者もいない。
最終的には、楽しそうだからいいかに落ち着いてしまうのだろう。
現に俺の肯定の言葉を素直に受け取ったマイは、嬉しそうにニヘラ〜とレナへ笑顔を向けている。


「よかったね〜レナ!お父さんレナの事可愛いって!」

「あ〜うぅ、とぅしゃ!」

「や〜〜〜ん可愛い!ほらエド、レナが抱っこだって!」


そう言って差し出されたレナはニコォっと笑顔を浮かべていた。
やっぱりレナはマイ似だな・・・
笑った顔はよく似ている。
苦笑を浮べつつその小さな体を受け取れば、上機嫌気味の声がその口から発せられた。
何を言っているのかは分からないが、とりあえずレナの機嫌はいいらしい。
これは性格までマイに似てイベント好きなのかもしんね〜な・・・


「よっし!次はライを着替えさせてくるね!あの子今どこいるか知らない?」

「あ〜さっきレオと外に遊びに行ってたぞ?」


あれはもしかすると、無駄だと分かっていながらもささやかな抵抗なのかもしれない。
そろそろライにも羞恥心が出てきたんだろう・・・


「え〜〜〜?じゃあ先にリタちゃんに着替えてもらおうかなぁ・・・ほら、帽子はレナとお揃いなんだよ〜」


そう言ってマイが鞄から出して見せてくる帽子は、サイズは違うが確かにレナが今被っているものと同じデザインだ。
ちなみに服はレナのものより幾分かシンプルな作りになっている。
そう言えば去年リタが、母親であるリオとしていた会話を思い出す。


「・・・母さん、私あの服着るの?」

「安心しろリタ。吹っ切れれば平気になるもんだ。まぁ、うちからマイに来年はもっとシンプルな服にするよう頼んどいてやるからよ」


あの意見が少しは取り入れられた結果が今回の服らしい。
しかし見た目はどちらかと言えば大佐似だが、性格面はどうやらリオよりまだ冷静さが強いリタだ。
これでもまだ渋るか、リオと同じ境地に達して流す程度に着るかは微妙なところだな・・・


「じゃあちょっとリタちゃんの部屋に行って来るね!」

「・・・・・程ほどにしとけよ?」


俺の声が届いたのかは分からないが、遠ざかる足音に小さく溜息を吐いた。
それでも、未だ上機嫌気味に発せられるレナの声に自然と笑みが浮かんでくる。


「うぅあ・・・・・・とぅしゃ!かぁいい!」

「あのな・・・・可愛いのはお前だろーが」


ズレた帽子を直してやりながら、まぁ楽しそうだからいいかとやはり今回もそこに落ち着いた・・・


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