Christmas night

2010年のクリスマス夢です♪
あんまりクリスマス関係ないとか、いつもの事なので気にしない気にしない・・・





静かに開くドアの音。
ベッドに沈めていた体を起せば、数分前に出て行ったその姿を捉えた。
出て行く時に手にしていた物が無い事で答えは既に分かっていたが、それでもドアが閉まるのを合図のように口を開く。


「フフッ、どうだった?」


クスクスと漏れる笑みを隠そうともせずに問いかければ、返ってきたのは想像通りの答えと苦笑。


「寝てたな。あれでもけっこー粘ってたみてーだけどな」

「昼間雪が降ってはしゃいでたからね。こんな時間だし寝てて当然だよ」


エドの答えにやっぱりねと思いつつ時計へと目を移す。
日付が既に変わっている事を告げる針の位置。
普段9時には寝かせているあの子が起きれているはずがない。
それでも「サンタが来るのを待つ!」と意気込んでいただけに、就寝時間はいつもより遅かったようだけど・・・


「あ〜朝ちゃんと起きてくれるかなぁ・・・クリスマスパーティーの準備するから早めにアル達の所に行きたいんだけど」

「大丈夫だろ。朝になりゃープレゼント抱えて騒いでるって」


その光景を想像したのか、エドの声には笑いが混じっている。
そういう私も去年のあの子の喜びようを思い出して笑みが浮かぶ。
幼い頃のエドとそっくりな笑顔。
それを見るたびに今ある幸せを噛み締める事が出来る。


「う〜〜〜さみっ!もう電気消すぞ?」

「うん」


返事をすれば枕元に灯していた小さな光が消える。
スペースを作るように少し身を動かせば、そこに入り込んでくる冷えた体。


「あ〜〜〜あったけ・・・」

「もうすぐ12月も終わっちゃうもんね〜。寒くなるはずだよ」


ついこの前ハロウィンだ〜って言ってた気がするのに、時が流れるのは早いなぁ・・・
そうぼんやりと考えていれば、徐々に暗闇に慣れてくる目。
真っ暗な中に輪郭を見つけ出せれば、それが本棚や机だと認識出来始める。
雪が降っているのか今日は暗く静かだ。
エドが入って来た事で幾分か逃げてしまった温かさを取り戻すように肩口まで布団に入り直した。
ふぅと小さく息を吐いて、眠ろうと目を閉じる。
しかし・・・


「っ!!!ちょっ、エド!冷たい!」


突然襲ってきた寒気にビクッと体が震えた。
パッと目を開ければ、嫌〜〜〜な笑みを浮べたエドが見える。
昼間「サンタが来るのを待つ!」と幼い息子が浮べていた純粋な笑みとは正反対のものだ。
髪や瞳の色も同じで、誰が見ても親子だと分かる二人。
一瞬今はあんなに可愛らしい息子も、いずれこんなエドみたいになっちゃうんだろうかと不安になった。
しかしそんな思考も、覆い被さるようになったエドの体勢と止まる事無く服の中に進入してくる冷たい手によって停止せざる終えない。


「なっ何してるの!もぉエド、どいてったら!寒い!」

「おっ、鳥肌立ってるな」


スルスルと素肌を撫でられれば、寒くなくても鳥肌だって立つ。
それはエドだった分かっているだろうに、こういう時は本当に意地悪だ。
その不満を訴えるように睨めば、返ってきたのはそれはもう実にいい笑顔・・・


「俺だけ寒いってのも不公平だろ?」

「ベッドの中暖かくして待ってたでしょ!すぐに体だって温かくなるわよ」

「そうだな・・・でもよ、こうしてりゃすぐに・・・・・熱くなるだろ」


耳元に息を吹き込まれるようにして発せられた言葉。


(・・・・・・ヤバイ、この人本気だ。)


そう判断したのとほぼ同時に肩口に寄せられる唇。
本格的になってきた手の動き。
そして邪魔だと言わんばかりにボタンを外し始められてはさすがに焦る。


「待って!ちょっと待ってったら!今からこんな事してたら朝起きれなくなる!!!」

「んなことねーって、すぐ終わらせるからよ」


・・・エドの言うすぐが、1時間以内って事はまずありえない。
それどころか今までの経験上、こういう時は1回が終わるまでにいつも以上に時間をかける。
かといって、1回で終わることなど滅多に無い。
エド曰く「わりぃ。調子付いちまった」らしいが・・・
結局いつもより疲れる想いをするのはこっちなのだ。
だが、これ以上の抵抗が無駄に終わるというのももう身に沁みている。
こうなってしまったら乱入者があるか、息子の泣き声が聞こえてこない限りダメだ。
ちょっとやそっとの抵抗は火に油を注ぐようなものだし、電話が鳴ったくらいじゃ気にも留めない。
これも今までの経験上自信を持って言えることだ。
まぁ、私が本気で嫌がれば止まるのだろうが・・・


「マイ・・・」


先程より少しずつ温かくなっている手も、熱いその吐息混じりの呼びかけも・・・


(・・・・・・好きなんだから仕方ないじゃない)


呼びかけに応えるように声を上げて背に腕を回せば、満足そうにキスを落とされた。
そうなってしまえばもう、熱いクリスマスの夜を止める術はない・・・



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