体に任せてめちゃくちゃに突いて、君の顔も見ないで気持ちよく果てた。君とした後は一人でした時のような妙な虚無感があって、変なの、と思ったけど、特に気にもせずにさっさとバスルームへ向かった。一人、どろどろの君を残して。



ゴミ箱に投げられた白濁に罪悪感が無い訳ではないけれど、別にそれは女の子との時も結局捨てられる運命である事には変わり無いので特に気にしない。
ただ気になるのは、この胸につかえる、ケーキを食べ過ぎた時に催すみたいな吐き気の正体は何なんだって事。

ベッドに戻って眠る彼の隣に転がると、濃厚なミルクのような匂いが鼻を突いて一層吐き気が強くなる。それでも僕は尚も彼の髪に鼻を埋めて、押し寄せた吐き気にいよいよ脳味噌はくらくらだ。
眠っている彼だけに囁く、あいしてるにはどんな意味が込められているんだろうね。揺れる脳髄はもう上も下も分からない。


結局はそう、簡単な事で肝心なところを見つけだせないでいるのだ。それでまた君を傷付けているのかも知れないのだけれど、それは君が言葉にしない限り予想でしか無い。
君が何を期待しているのか知らないけれど、それを僕が君に、君が起きている時に言わない限り、甘過ぎる夜に溶けて消えるしか無い。
カプセルポイズン


 
2011/03/22

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