捧げ物 | ナノ


花火 5
【みんなで】
みんなちょうどいい頃合いに集合場所に集まる。
そこから五分ほど歩くと、見通しもよく、人の少ないところに一行はたどり着く。



「みなさん。ここですよ!」
「わぁ、ホントに穴場だねぇ」
「人がほとんどいなーい」
「雄一郎さんよくこんな場所知ってたな」
「ここなら人も少ないから気が楽だね」
「穴場って雑誌とかに載っちゃうともうダメですもんね」
「そうだね。ここはホントの穴場だね」
「わぁ、星もキレイ」
「本当ですね」
「やるわね。雄一郎」



それから十分とたたないうちに花火の打ち上げが始まる。
皆それぞれ感動の声をもらしながら花火を見つめる。



夜空に咲く
色とりどりの
大輪の花

夜空に明るく咲き
すぐに散るその姿



「ねぇ星野!キレイだね☆」
「あぁ」
(花火を見つめるおだんごの方がキレイだ)
仲良く手を繋ぎながら星野とうさぎ。



「わぁっ!見た?夜天君?今の花火ハート型だったよ♪」
「うん。かわいかったね」
(無邪気な美奈の方がね)
いつものように腕を組みながら夜天と美奈子。



「綺麗ね」
「はいっ!」
(花火とレイさん!どっちも綺麗だ!素敵だ!)
雄一郎に肩を抱かれながら、甘えるように彼の胸にそっと頭を預けるレイ。



「うわぁ…キレイだねぇ。すっごい感動…」
「本当ですね」
(まこと先輩と花火を見られるなんて感動です)
しっかりと恋人繋ぎで指を絡め手を繋ぐ浅沼とまこと。



「わぁ♪」
「綺麗ですね」
「はいっ!」
とびきりの笑顔で微笑む亜美。
大気は無邪気に笑う亜美への愛しさがこみあげる。
繋いだ手を少し離し、指を絡めて繋ぎ直す。
少し力をこめると、亜美もしっかりとそれに答える。





「来年も、みんなでここで花火見ようね」
花火を見ながらうさぎが言う。
「あぁ、そうだな」
星野が優しく笑う。
「またみんな浴衣で来たいわね」
亜美が言うと美奈子が「トーゼンでしょ」と、言う。
「今度はみんなお揃いの柄で色違いもいいわね」
レイが言うとまことが「悪くないね」と、頷く。
「皆さん浴衣汚してませんから、月野さん達も来年はピンクを着てはどうですか?」
大気が言うと「うん。それはいいね」と、夜天も同意する。

「みなさんに負けないように俺もいい男を目指します」
浅沼が言うと、雄一郎も「俺もです」と、意気込む。





「キレイだったねぇ〜♪」
花火が終わってから、それぞれに感想を口々に言いながら、女性陣はきゃあきゃあと前を歩く。
「今度はみんなで普通の花火もしたいわね」
「あ、それいいね」
「えぇ、楽しそう」
「うちの神社ならオッケーよ?」
「「さっすがレイちゃん♪」」
うさぎと美奈子がレイを称賛する。

「あ、そうだわ。まこちゃん」
「ん?」
「スーパーボールありがとう」
「どういたしまして」
「助かっちゃった」
「へ?」
不思議そうなまことに亜美はクスクスと笑う。

「え?ちょっと亜美ちゃーん?何が助かったのさ?」
「ナイショ♪」
人差し指を立て、くちびるの前で“シーッ”とする亜美。
「えーっ、気になるなぁ…」



「なんか女子は盛り上がってるよ?」
「みんな楽しそうだよな」
「元気があっていいことです!」
「はいっ。花火も綺麗でしたし」
「屋台も楽しめましたしね」



「ねぇねぇ!みんなでかき氷食べよう!」
美奈子が言うと前から「さんせーっ」の声が聞こえる。

「おだんごまだ食うのか…」
「美奈も結構食べてたけど…」
「レイさんはかき氷は最後に食べると言ってました」
「あ、だからまこと先輩はあとでみんなで食べようって言ったのか」
「亜美はあとで余裕があれば食べたいと言ってました」

「かき氷と言えば」
「「「「「イチゴ」」」」」
「ありゃ、女子みんなイチゴで決定だね」
「男の子はどーするの?」
「俺、コーラ」
「僕、レモン」
「俺は…宇治にしときます」
「あ、俺メロンがいいです」
「私はブルーハワイでおねがいします」





冷たいかき氷を食べながら、ワイワイ騒いで笑いあう。

みんなと──そして、
愛しい人と──過ごす大切な時間。











あとがき

愛しのまなか様

こんなので良かったでしょうか?
長くなってしまいましたが、良かったらもらってやってください。

いやー、亜美ちゃんをナンパした人たち、最初は亜美ちゃんを人気のないところに拐って強姦まがいな事をしそうでした。

それをしちゃうと花火大会どころじゃなくなるし亜美ちゃんを他の男に触れさせるなんて、あってはならないと思いやめました。

私のところの勝手な設定になりますが、それぞれのCPの雰囲気は出せたかなぁ?と、思います。

誤字・脱字等ございましたら、お知らせください。

それ以外の苦情は、まなか様からのみ受け付けます(爆)

それでは。



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