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Battledoll Memory-Black-

(マリスが古城に来たばかりの頃の話。
これも読むと良し?)


「なあ、お前いつ生まれたんだ?」
「えーとぉ…確かフォウト歴212年、だったかなぁ」
「お、おぉ……?」
「女王国と聖国との戦争があった頃でしょう。…マリス、貴方は仮にも軍人なんですから、覚えておいたらどうなんですか」
「う、うるせぇ、戦争の事自体は覚えてるから良いだろ!」
「年数も覚えなければあまり意味がないのではないですか?…ああ、今晩その頭にたたき込んであげましょう」
「待て待て待て!いやそれよりもっ!!つまりミサキはその戦争に参加してたって事になるんだよな!?」
「まぁそうだけどぉ…なんか無理矢理な切り返しすぎないぃ?」
「ほっとけ!で、俺は戦時中の事が聞きたいんだ!」
「……何が聞きたいのぉ?いきなり言われても、どれを話せばいいかなんてわからないよぉ」
「…ふふ、長話になりそうですし、僕は三人分のお茶を用意してきますね」
「有難うぅ」「サンキュー」

「で、何を聞きたいわけぇ?」
「あー…なら…今と比べて技術とか、そういうのはどれくらい違うんだ?」
「大雑把だねぇ…うーん、今と比べても何ら変わりないかなぁ。むしろ退化したんじゃないかなぁ」
「マジかよ」
「退化っても、そこまでのじゃないよぉ?ただ、私みたいなのを造る事はもうできないだろうなぁって事であってぇ」
「あー…確かに、絶滅危惧種なんだったけか」
「あ、その言い方酷ーいぃ!もう話してあげなぁーいぃっ♪」
「あ、ちょ、ま、悪かったって!」
「ふーんだっ」
「…………俺の菓子やるから」
「次は何聞きたいぃ?」
「(扱い方が段々わかってきた気がする)……そうだな、そしたら……っ、あ」
「何ぃ?」
「……いや、何でもねぇよ」
「言ってよぉ」
「レイピア抜こうとするな……あーあ、くそっ………いや、造られて、戦争に参加して、どうだったか、気になったんだよ…」
「ああ、なんだそんな事ぉ」
「そんなって――」
「そもそも戦争用の兵器なのに、それ聞くのでためらうのって可笑しくないぃ?」
「お前には感情があるんだろうが、俺が気にするっつの」
「はいはいぃ。んでぇ…ああそうそうぅ……私は特に気にならなかったかなぁ、やっぱり生まれた理由がそれだしぃ?」
「なんか…言おうか迷った俺が馬鹿みたいじゃねえか…」
「実際馬鹿なんでしょぉ?」
「へーへー。…んで、お前はどうしてそんな捻くれたんだよ」
「はぁ?私真っ直ぐで純粋な可愛い可愛いお人形さんなんですけどぉー?」
「どの口で言うかっ!いや、つか何でここに来るに至ったんだ?そもそも今まで何してたんだ?」
「仕方ないから答えちゃうぅ☆」
「うざっ」
「………。えっとぉ、それでぇ、って私長い間冬眠してたからわかんないじゃぁんっ!」
「最近の人形は冬眠するのか」
「あ、いや、そうじゃなくてぇ…………うーん、神殿っていうか、遺蹟みたいな場所で暫らく眠っていたって感じぃ?」
「よく解体されずに起きられたな」
「まあ、建物自体を封印してたしぃ?」
「………お前凄いな」
「あはっ、もっと崇めてくれても構わないよぉっ♪」
「はいはい…おっ」
「お茶とお菓子を持ってきましたよ」
「わぁーいぃっ♪」
「旨そうだな」
「ふふ、まだありますからね」
「はーいぃ」「おう」


 * * *

馴染んでない頃の話を書きたかったんです。

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執筆:2013/09/20

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