「俯く子どもが愛を知ったのなら、届かないと知っていても求めてしまうものではないでしょうか?」

聖女と悪女
わたしが囁いた嘘を本当にして
もう二度とこないラストシーンに恋していた

あなたを悪女にした民衆
わたしを聖女に変えた君

人が聖なるものに焦がれるのはそれだけ現代が欺瞞に満ち溢れているものだからでしょう

「わたしの愛し方が人と違うだけで、それはどうしても責められなければならないことだったのですか?」

シークレット・マスカレード

あいにく聖女なんてなれないの
涙の誘惑に簡単に男は騙されるのね
うつくしい夢夜にふさわしい二人になりましょう
愛しただけ苦しいあなたが好き

運命論者は有罪と言った
笑って、笑って、笑って、嘘ついた分だけ泣き笑いしていた
死んでしまったら幸せかもしれないわね

空回りする涙
口づけで欺瞞を覆い隠して
わたしの身体に真実は宿らない
この夜を越えても二人の夜明けはどこにもない
星々のカケラを抱いてあの夜まで
転がったプラトニック・ガール

幸せすぎる抱擁に腕を回して熱く茹でた恋情でわたしごと焼き尽くしてしまえ

聖女の汚名、悪女の賞賛
人類のために掻き集めた嘘でした
愚かな民衆が真実を求めてしまった
あなたが断罪者となる日

傾国の純情
愛していたことが過去になってしまった二人だなんて、民衆はきっと喜んだだろうね
無責任なオーディエンス

いつまでもこの熱情を覚えていたい
嘘だらけの初恋は不幸しか育てないのですか
穢れたままのわたしは幸せになっちゃいけない
明日を約束できなくてごめんね

「人々が求めた無垢さではきっとあなたには敵わないでしょうね。わたしにない女を持ってるあなたがこんなにも憎い。どうしようもなく焦がれてしまう」

幸せになる資格
偶像になりきれなかった結末
聖女失格
やさしい大人になれなくてごめんね
謝ってばかりのダイイングメッセージ

月光に落ちた涙

あの日、君がわたしを綺麗と言った。汚されたわたしを綺麗だと、君はそう言ったんだ。すべてはそこから始まった。

刹那的な愛し方
サヨナラにしがみついた魔性
愛の獣
現実が美徳に優しいことなんてなかったでしょう?
それがきっと僕らにふさわしい最後

金木犀の終わりを見届けた秋 *
大人になるのが早すぎたあなたへ

「あなたがサヨナラと告げる日を待っていたのよ」

Which do you like better, 聖女 or 悪女?

Dear 彼女へ,
彼女の伏せたまつ毛を攫ってあげたいと僕は願っていた。閉じた目蓋の裏側の憂いをどうか見せてほしい、そして君の闇を晴らして美しい笑顔に変えてあげたいと思っていた。
彼女に伝えられなくて腐ってしまった言葉を僕は今も胸の中に秘めている。


Dear 彼へ,
好きだなんて言えなくてずっと微笑みの中に隠していた。本当の気持ちを言ったら君が離れていってしまう気がしてたのよ。
ねぇ、君は笑っちゃうかもしれないけど、こんなわたしでも好きって伝えるのはとても勇気がいったのよ。
拒絶されてしまうかもと不安が過る度に心の中に言葉を閉じ込めていた。

Thank you so much for giving me your love.


お持ち帰り

*金木犀:花言葉「謙遜」「真実」「陶酔」「初恋」


BackNextIndexHP top

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -