深夜は辺りを伺いながら近くに居た創耶の体を揺らす
「起きて。創耶、起きて。」
「んー…後5分…」
揺らしても起きない創耶を一瞥すると深夜は対象を変え起こしにかかる
「…莉央さん、起きて。莉ー央ーさーんっ!!」
「…ん…う〜…あー…深夜?なに、どうかした?」
ゆったりと体を起こした莉央は手を額にあて軽く頭をふり目を覚ますと自分を起こした深夜を見つめそのまま辺りを見渡し始める
「とりあえず…創耶叩き起こして貰えません?」
いまだ床で寝息をたてる創耶を指さしながら溜め息をつく
「あー…りょーかい、りょーかい。じゃあ玲音は任せたよ〜」
「了解です。」
それぞれお互い立ち上がると次の相手を見つめ動きだす
「玲音さん起きて〜」
深夜は玲音の隣にしゃがみ肩の辺りをつつく
「………おきてるよー」
少しの間がありもそもそと上体を起こすと溜め息をつきながら辺りを見渡す
「よし、これで玲音さん完了」
「残るは創耶だけだね〜」
ニヤニヤと創耶の傍にしゃがみ眺める莉央
そっと上体を倒し耳元に顔を近付け
「…創耶あしもとにカマド…」
「うきゃぁぁっ!!?」
ボソリと莉央が呟くとガバッという効果音とともに教室の端まで下がる創耶
「おはよ〜創耶」
「やっぱり創耶起こすには莉央さんが適任ね」
「てか、虫で騒ぎすぎ」
莉央、深夜、玲音はそれぞれニヤニヤと笑みを浮かべながら創耶を眺める
「も、もっとましな起こし方しなさいよっ!!」
「起きない創耶が悪いんでしょ〜」
創耶の叫びを莉央が一刀両断する
そんななかダルそうに辺りを見渡していた玲音が口をひらく
「どうでも良いけど…ここなんか変じゃない?」
その一言でピタッと会話が止むと改めて周りを見渡し始める
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