期待に満ち溢れた創耶をその場にいる全員が溜め息まじりに一瞥する

「……聞くだけ無駄だろうけど、ちなみに言い出しっぺは?」

席につき莉央は溜め息とともに創耶に視線をおくる

「…創耶」

「……」

深夜はぼそりと呟きながら指を創耶に向け、玲音に至っては全身から面倒だと雰囲気をかもしながら無言で創耶を指さす

「あは(笑)だって暇だったんだもの…」

当事者の創耶は悪びれもなく答えると机の上の十円玉に指をおく

「ほらっ、早く始めないと日が暮れちゃうじゃない!!」

周りをせかすように呼ぶと玲音と深夜は渋々指をのせる
莉央だけが少し考えるような仕草をしたまま動かなかった

「莉央はやく〜っ」

「ん〜…なんか嫌な予感がするんだけど…まぁ、気のせいかな?」

溜め息とともにダルそうに十円玉に指をおく莉央を確認し、創耶は口角をニヤリとあげながら辺りを見渡す

「…じゃあ、始めるわよ?」


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