「とりあえず、此処が何処で何があるのか把握するのが先かな。」

誰もが沈黙していたその空気を破ったのは莉央だった
ぐるりと辺りを見渡しそして全員を見渡す

「扉があると言うことはその先に道なり部屋なり何かがある筈。ここで突っ立ってても何も変わらないしね」

その言葉に残りの皆は頷き賛成をしめす

「でも…全員で動くの?それとも手分けして動くの?」

玲音が軽く手をあげ意見すると莉央は片手を顎に当て考え始める

「…さっきのようなことがないとは限らないし、全員で動きましょう?」

「そうだね、そうしようか。」

創耶が眉を下げながら小さく呟くと莉央はそれに頷き賛成する

「さて、どの部屋から見て回ろうか…」

莉央はキョロキョロと見渡しながら手頃な一番近い部屋へと足を向ける
そしてそれに玲音、創耶、深夜が続く

「……良い?開けるよ。」

キィという音とともにドアを開けると中は部屋になっており
ベットが二つと人が2人

パタンッ

莉央は静かにドアを閉めると振り返り額に手をあてながら自分を落ち着けようと深呼吸をする

「…僕には人っぽく見えたけど、皆には?」

「私にも人に見えました…」

深夜がオズオズと答えそれに玲音と創耶も続く

「人っぽかったね。」

「ええ、人の形をしてたわね。」

4人の意見が一致した時
莉央の背後にあった扉がキィと小さな音をたて開く

「さて、どちらさまでしょうか…」

莉央がゆっくり振り替えると入り口には黒づくめの男性が笑みを浮かべながら立っていた



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