炎と闇と




「キモい顔面が整形出来てお得だろ?」


柔軟体操をしながら薄笑いを浮かべる極悪シスターアイラ。


「貴女は楽に死ねませんよ?」


崩れた顔面を再生させながら薄黒いオーラを纏うガブリエル。

余裕の顔をするアイラは柔軟を終え、肉弾戦の構えをとる。

吸血鬼の力を持つ彼女は、本来肉弾戦が最も実力を発揮出来る。


「てめぇの再生が追い付かないように原子レベルまで破壊してやるからよっ!!」


喋り終える前にアイラの拳はガブリエルを捉え既に数え切れない程の連撃を浴びせていた。


「どうせアタシの拳じゃあアンタは死なないだろうけど、こっちの目的は・・・・・・・・・」


アイラの連撃に肉体の再生が追い付かないガブリエルの目にアイラの視線が飛び込んできた。


「まさかっ・・・・・やめなさいっ!!それをやれば貴女も死にますよ!!」


動けないガブリエルを尻目にアイラは、洞窟の最深部を塞ぐ巨大な岩を殴りつけた。


「死ぬ?アタシ等が何時生き延びるなんて言った?アタシの役目はお前とその他の雑魚供をかたずける事だ。」


岩が砕け青白い水が濁流となって流れ出す、その様子を見届けたアイラの体が崩れ落ちていく。


「ったく、最後まで口の悪いシスターだったな・・・・お疲れさん・・・・幕引きはやっとくからよ。」


洞窟内から溢れ出た水に触れ肉体が崩れ始めたガブリエルを炎の瞳が射抜く。

アシュラはアイラの亡骸を抱え、そっと崖の上に横たえるとガブリエルと対峙した。




[ 3/6 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -