やだよやだよ置いてかないで独りにしないで此処にずっとあたしと居てよ 「KAITO…KAITOKAITO、」 皺だらけの白いシーツの海から、白い手を伸ばす。 暫くまさぐってから、漸く見つけたもう一つの手に指を絡めた。 「…眠いですね」 「うん‥」 「マスターも疲れたでしょう?寝た方が良いですよ」 「…やだ、やだよ」 きゅっ、と音をたてるように絡めた指に力が込められた。 「分かってるの。次に目を開けたら貴方は居なくなってる事くらい」 「…マスター?」 そのうち鬱血しかねない位にかたく絡んで離れない、指に、彼はキスを落としてその口元に微笑を浮かべた。 「大丈夫ですよ、俺は此処に居ますから」 テノールの優しい声。たまらなく幸せになる。 空いているもう片方の掌で彼は私の瞼に触れ、そっと視界を閉じさせた。 「おやすみなさいマスター、良い夢を」 閉じられたカーテンから僅かに漏れた光で彼の髪が照らされた、最後に見たのはその綺麗な青色だった、そんな気がするのだ。 やだよやだよ置いてかないで独りにしないで此処にずっとあたしと居てよ 夢醒めて、 (堅い皺ばかりのシーツの上、やっぱり私は独りで)(優しい貴方の嘘に今日も泣く) (良い夢なんて見られやしない) * VOCALOID再燃しました、そしていきなり撃沈しました。 愛はもっともっとある筈なのになんでこういうのには注ぎきれないのだろうか。大変遺憾です。 はい、この情景考えて今やらしいの考えちゃった方素直に挙手。 違いますよ、枕投げの後かもしんないじゃないですか! 蜜蜂の思うKAITOのイメージは大体こんなんです。テノール所望。敬語だけど一人称は「俺」所望。 とりあえずやる気があれば色々書きたいな。KAITOが多分一番需要あるよね年齢的に。でも聴くのは基本鏡音一家です。 お粗末様でした。 09,07,06 蜜蜂 [*前] | [次#] ページ: |