『もしも立海メンバーが大人になったらぁっ!』
「もしも…っちゅーかいずれは大人になるぜよ…」
『何言ってるの?君等は大人の事情で大人にはなれないんだよ』

「じゃあ俺ずっと2年なんスか!?」
『残念ながらね…』
「そんなの嫌ッス」

『うん。だからね?僕の妄想の中で皆を大人にしてあげようと思って』
「結構だ」
『うえー。真田のばっきゃろー!お前は大人って言うか
おじーさんになった時の妄想してやるからな!』

「っな!」


(真田の場合)

「なに?婚約者だと?」
「はい、お父様。こちらが…」
「お父様!」

「貴様にお父様など呼ばれる筋合いはないっ!」
「たっ確かにそうですが!」

「それになんだ!そのなよなよした格好は!」
「ひぃっ!」
「男児たるものいつでも堂々とせねばならんのだ!立て!真田道場に入門させてやる!」

「やめてください!」







『で、結局結婚許しちゃう的なね』
「あれだろ?お嫁さんには頭上がらないってやつだろぃ?」
「所詮今と変わらないと言うことだ。弦一郎は」

「俺間違えても真田副部長の娘さんとは結婚しないッス」
「毎朝真田の顔見るっちゅーのものぅ…」
「嫌だね」
「嫌だな」


「…お前等に娘などくれてやるかぁっ!」



(幸村の場合)


「僕の朝はクラシックで目覚める
小鳥のさえずりが音楽とマッチして徐々に眠気も覚めてきた頃
"カチン"と言う音と共にお湯が沸き、温かい紅茶を一杯淹れる

窓辺で本を開きながら爽やかな風がカーテンを揺らすのを見ると
一口紅茶を含んで微笑んだ

うん。今日も良い湯加減だ。
自分の紅茶に満足しながら、そうだ。とベランダの花たちに水をやった

一人一人に話しかけていると生き生きと返事が返ってくる

昨日の夜は寒かっただとか
今日は暖かくなりそうだ。とか

高く上がった太陽に目が眩んで手を翳した

嗚呼、そうだった。言い忘れてたね

       "おはよう"           」







「なげぇ…」
「長いですね」

『や、幸村に至ってはもう僕の想像を遥かに超えて分からなかった』
「今とそんな変わらないぜよ」

「おはよう言うためにどんだけ尺使ってんだよぃ!」
「オチが挨拶って聞いたことないッスよ!」

「なに?文句あるの?」

『次いきまーす…』


(柳の場合)


「今日の降水確率は57%。だから傘を持っていくといい」
「え?お父さん、57なら大丈夫でしょ」

「いや、午後から確立が70%になる予報だ。
ちなみに昨晩貞治と話した結果、天気予報に3.8%誤差があることに気がついた
その点を考えると今日の降水確率は…」

「お父さんもういい!傘持って行くからもう辞めて!」

「そうか…それよりも湿度が高いから…」

「もう辞めて!今日確立のテストなの!!」




『…柳と乾の娘にだけはなりたくない』
「同感だ」
「娘が可愛そうぜよ」
「可愛そうッス」

「な、俺は娘のことを案じてだな」

「だったら蓮二…」
「送ってやったらどうだ」

「…(−x−;)←」



(ジャッカルの場合)

「おい桑原ー!お前のとーちゃんなんでハゲなんだよ!」
「ち!違うよ!僕のおとーさんはハゲじゃないもん!」
「ハゲだろーが!」
「はーげ!はーげ!」
「むぅっ…と、とーさぁぁぁんっ」
「来い、ヒカル」
「父さんはハゲじゃないもん!しゃれおつハゲだもん!」

「お、嬉しいこと言ってくれるじゃねぇか。ハゲにはかわりねぇけど…」

「お前等みたいな10円ハゲ出来るようなぼーずとちがうんだよ!
くやしかったらいっそのこととーちゃんみたいに潔いスキンヘッドにしてみやがれ」

「ちょ、ヒカル?」

「だいたいまえがみ長いのがかっこいいと思ってんのかよ
だーさーいー。かっこいい履き違えるともはやイタイよね。」

「ヒカル、もういいからっ」

「ったく、これだからハゲのよさ分かんないこどもは…」

「う、うわぁぁぁぁぁんっ!」

「あぁ!ごめんな!りゅう君悪い!」





『ジャッカルの子供はきっと腹黒で良いんだ』
「可愛い顔してかなり毒舌ッスね」
「なんじゃ、赤也にもユウの脳内ビジョンが見え始めたんか」
「俺も入れろぃ!」
「俺の子供腹黒設定どうにかしろ!」
『ちなみに僕の計算だと幸村の子供も腹黒だ』

「それはユウ先輩の想像だけじゃないと思うッス」
「安心しやがれ」



(ブン太の場合)

「じゃあお願いね?」
「おう!任せとけぃ!」

「よし、カオル!遊ぶぞ!」
「うぃっ!」
「まずは父さんとゲームだ!」
「げーむぅっ!」

―ぴこぴこぴこ

「うっ、パパ手加減してぇっ」
「えっ?あぁ…わりぃわりぃ」
「もっかい!」
「よし!」

―ぴこぴこぴこ

「うぎゃぁっ!パパつよすぎ」
「またやっちまった…」
「もうパパ嫌い」
「ごめんって!機嫌直してくれよぃ!」
「やだぁっ」
「ほら、お菓子やるから!」

「…ほんとぉ?」
「ほんと」

「ならゆるすーっ」
「可愛いな!お前はよぉっ!」


『果てしなくブン太は親ばかだ』
「ゲームで負けて泣くなど、たるんどるっ!
だいたい手加減しろ。とはなんだ
ゲームと言えど勝負は勝負。
たとえ子供だろうと負けてはならんのだ!」

「弦一郎」

「なんだ!」

『それは大人気ないって言うんだよ?』


(赤也の場合)

「パパ…紹介したい人が居るの…」
「え?」

「彼氏なんだけどね…結婚を前提に付き合ってて…」
「………」

「や、やっぱり駄目?」

「連れてくるだけ連れて来い」
「うん!マイク!」

「ま、まいく!?」

「Hello! Nice to meet you!!」
「あ、あはぁん?」

「My name is Mike!」
「い、いえあ……ちょ、ちょっと来なさい」
「え?どうしたの?」

「結婚するのは良い。付き合いも認めるが…」
「認めるが?」


「アイツが日本語を勉強してからもう一度出直して来い」





「赤也に限って娘が国際結婚しちゃうパターンだね」
「国際結婚の確立、79%」
「高くないッスか!?」

「初対面のマイクにたじたじじゃねぇかよぃ」
「ジャッカルに通訳してもらいんしゃい」
「一家に一台必要だな」
「俺そんな暇じゃねぇんだけど…」
『ジャッカルなら大丈夫だよ!』


(柳生の場合)
「私なんかで大丈夫でしょうか…」
「大丈夫だよ!きっとお父さんも許してくれるって!」
「まずこのような格好…」
「あー!ほらほら、家に着いたよ!」

「なに?婚約者だど?」
「お父様!」

「貴様にお父様と言われる筋合いはないっ!」
「た!確かにそうですが!」


「え、なんでだろ。この会話聞いたことあるぜぃ」
「だ、な…」


「真田君!私は娘さんとの結婚を申し込みに来たのであって!」
「ええい!俺の娘に手を出すとは何事だ!」
「知りませんよ!名字が真田と聞いてこちらが絶句したものです!」
「構えろ柳生!俺と勝負しろ!」
「望む所です、真田君!」




「まさかの柳生先輩だったぁっ!」
「嘘だろぃ!」
「とんだ失態でしたね…」
「失態とはどういうことだ、柳生」

「意外なつながりぜよ…」



(仁王の場合)

「ぱぱー!」
「おぉ、ハル。どうしたんじゃ?」
「ままからもらったぁ(にぱー」
「キラキラしちょるのぅ」
「だからね?ぱぱにもあげるっ」
「それはありがとうナリ」

『におー!ハルー!』
「あ、ユウ」
「まま!」

「ちょっと待て!」
『え、なにさ』
「止めるんじゃなか」

「無理があるだろぃ!」
『え、何が?』

「先輩男でしょ!」
『うっせ!ワカメうっせ!』

「も、始めるぜよ」




『今日のご飯なにがいい?』
「んー?おにくー!」
『お肉って。アバウトな。におーは?』
「んー…そうじゃのぅ…」
「おーにーくっ!」
『分かったからハルはしぃーしてて』
「しぃーっ」
「そうじゃのぅ…」

『ん?』

「(ユウが食べたいぜよ)」
『ばっ!ぬぁ!』

「ぱぱ何が食べたいってー?」
「なんじゃろなぁ?ハルが大好きなものぜよ」
「えー?ぼくがすきなものぉ?」
『なんでもないっ!』


「止めろ!コイツ等を止めろ!」

『「(ぽわわわ〜)」』

「ユウ先輩!仁王先輩!戻ってきてください!」
「おい!待て!ここでいちゃつくな」

「二人とも、俺の前でよくそんなことが出来るね…」

「わぁぁぁ!真田!幸村を止めろっ!」

「うむ。幸村。あっちへ行こう」


『ちょ、におーやめてよ』
「やめんぜよ…」

「だぁぁぁぁ!ブン太!ユウを羽交い絞めにしろ」
「ジャッカルこそ仁王を引き剥がせよ!」
「柳先輩は見てないで下さいよ!」
「ゆ、幸村君!こっちへ来ては駄目です!」

ぎゃぁ
ぎゃあ




―全員絶叫により強制終了←



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