ライトのカミングアウトから翌日

いつも通りサイは起床し、幼い体を駆使し朝食を作っていた


(今日はパンにしよー)


ルンルン気分でサラダを作り、卵とハムを焼く

オレンジジュースを並べ朝食は完成した


「ん、おいしそう!」


そう呟くと同時に寝ぼけ眼のライトが現れた


「おはよう、おにいちゃん」


「……はよー」


「たべてるからね」


んしょんしょと子供用イスに座り込み、食べはじめる


ライトは朝に弱いから、いつもこんな感じだ


「……んー、」


食べていると、ライトが伸びをし立ち上がると、コーヒーを片手に戻ってきた


「め、さめた?」


「ん、バッチリ覚めたよー!」


ブラックコーヒーを飲み、目が覚めたライトは朝食を食べ始めた

「あ、今日はオレちょっと出かけてくるから

サイチャンも街、行ってもいいからねー」


「え、いいの?」


きょとんとサイが首を傾げるのも当たり前だ

義理の兄であるライトは、幼い私が1人で街に行くことを許さなかったからだ


「うん、サイチャンも強くなったからねー」


「やったー!ありがとう、おにいちゃん」


瞳を輝かせるサイの頭のなかでは、すでに今日の予定をたてていた


(とにかくまずは街を探検してからかな

本も欲しいし、アイスとかも食べたいし……!)


「ほんと1人で大丈夫かなー?

やっぱりオレと行ける日にしない?」


今更なことを言われたサイは兄を睨み付けた


「い・や!ぜったい、いくからね!」


「うっ…」


サイに睨まれ、ライトはスゴスゴと引き下がった


「じゃあ気を付けるんだよ!

お小遣いは置いとくから」


「うん!」


サイは心からにこやかな笑みを浮かべるのだった





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