「ねぇ、おにいちゃん」
「んー?」
ライト宅にてゴロゴロ過ごす2人は本当の兄妹のようだ
「おにいちゃんのおしごとって、なに?」
サイの疑問も当然のことだろう
2人で暮らし始め1ヶ月が経とうとしているが、ライトが働きに行く姿を見たことがないのだ
それなのに生活できるということに、疑問を抱いていたのだ
「気になる、サイチャン?」
ライトの問いにこくん、と頷くと話し出してくれた
「オレの仕事はね、暗殺
あはは、サイチャン驚いた?」
「………」
さすがに予想外な答えに、私は固まった
「あはは、驚いちゃった?
……てか怖かったり、する?」
固まった私の顔を覗き込むライトは、不安げだ
「……ううん、こわくないよ
ただ、びっくりしただけ」
眉を下げ心配そうにしているライトに私は笑ってそう言った
「わたし、おにいちゃんのこと、だいすきだよ!
それにたとえあんさつしゃでも、おにいちゃんはおにいちゃんでしょ?」
ニパッと子供らしく笑いかけると、勢いよく抱きつかれた
「……ありがとー」
ボソッと呟かれた言葉に、私は腕のなかでこそっと笑った
(ライト、可愛いかも…)
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