野宿にちょうどいい場所を見つけたレイは、木の上に寝床を作り始めた
その行為は手慣れたもので、すぐに完成させてしまった
「……よし、」
完成した寝床をレイは満足そうに見つめた
木登りは手慣れたもので、楽々と登り降りできる
「今日は、お願いね」
鳥の巣のような寝床に行く前に、木に掌をあて呟く
(歓迎だよ、人間が来たら教えてあげる)
「ありがとう、じゃおやすみ」
木と会話をし、レイは寝床についた
この力のおかげで、私は今まで生きてこれた
優しい木々や、親切な動物たちが私の家族だった
それは、この世界でも変わらないこと
(……明日から、どうしよう)
ハンターの世界と分かったのだから、生き抜くために必要なものを手にいれなければならない
(……念さえ覚えれば、生きていける)
生命の危機を避けることが、第一に考えるべきこと
念を学ぼうとレイは結論を出し、眠りについたのだった
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